鬼束ちひろは発達障害?自伝『月の破片』を読む(2)

引き続き鬼束ちひろの自伝エッセイ『月の破片』の記述の中から、彼女が発達障害ではないかを検証してみる。 ちなみに「発達障害」という語感から、知能の遅れと誤解する方もいるかもしれないが、発達障害の中には知能の遅れがないものもある。鬼束ちひろは英語の成績が良かったことや、英語で作詞をすることからも、知能に全く問題がないことは言うまでもない。 さて、彼女が小さいころから機械モノが苦手だったという部分(p.020)。 発達障害の解説書によれば、発達障害の子供は協調性が求められる団体スポーツだけでなく、道具をつかうスポーツ、球技やなわ跳びも不得意で、一人きりでする運動ならできることが多いとされている。『月 続きを読む 鬼束ちひろは発達障害?自伝『月の破片』を読む(2)

鬼束ちひろ『剣と楓』レビュー(4)作詞態度そのものの変化

鬼束ちひろ『剣と楓』について、わかったような気分になれるレビューを、数回に分けて書いてみるシリーズ。 今回も引き続き歌詞について。 3曲目の『EVER AFTER』と9曲目の『CANDY GIRL』については、レビューすべきではないだろう。自伝エッセイ『月の破片』の中で鬼束ちひろが書いているように、この2曲は某アイドルグループを念頭に書かれた曲だからだ。 それはこの2曲とも、一人称が「僕」「僕ら」になっていることからも分かる。『CANDY GIRL』は完全に男の子目線で女性(CANDY GIRL)を見つめる歌詞だ。 以前の曲でいえば『Sign』にあたる。鬼束ちひろは第三者の立場で俯瞰し、他人の 続きを読む 鬼束ちひろ『剣と楓』レビュー(4)作詞態度そのものの変化

鬼束ちひろ『剣と楓』レビュー(3)世界に対する態度変更

鬼束ちひろ『剣と楓』について、わかったような気分になれるレビューを、数回に分けて書いてみるシリーズ。 今回も引き続き歌詞について。 2曲目『夢かも知れない』の歌詞を読むと、今までにない状況描写で始まり、彼女の作詞に大きな変化起こっていることが分かる。 「桜散る路で正気に戻る」 「踏みしめる足で坂道を登る」 「古びたベンチに荷物を置く」 日常的な風景を思い浮かべられるこのような歌詞は、たしかに鬼束ちひろらしくないと言えばそうかもしれない。 典型的には『Castle・Imitation』に見られるような抽象的な単語の羅列が、鬼束ちひろ自身にとっては、もう「若気の至り」になっているということだろう。 続きを読む 鬼束ちひろ『剣と楓』レビュー(3)世界に対する態度変更

鬼束ちひろは発達障害?自伝『月の破片』を読む(1)

今回は、鬼束ちひろは「うつ病」ではなくて「発達障害」ではないか、というお話。 「発達障害」の定義については専門家の本をお読みいただきたい。 なお、アマゾンで検索すると星野仁彦医師(自身が発達障害)の著書がいくつか上位に出てくるが、専門家の間での評判は低いようだ。おすすめは以下のとおり。 大人の発達障害―アスペルガー症候群、AD/HD、自閉症が楽になる本 大人の生活完全ガイド―アスペルガー症候群 先日、鬼束ちひろからファンレターの返事が来たことを書いたが、Twitter(ツイッター)でたくさん紹介して頂いたようだ。 こんなネタを通してでも、彼女にふたたび関心をもってもらったことに感謝したいところ 続きを読む 鬼束ちひろは発達障害?自伝『月の破片』を読む(1)

鬼束ちひろ、最初の3枚と最近の3枚の大きな差異

先日、鬼束ちひろからファンレターの返事をもらったことについて書いた記事を、Twitterでかなり取り上げて頂いているようだ。 受け取った本人の感想を改めて書いておくと、「鬼束ちひろって、やっぱり性格がかわいい人だ」の一言に尽きる。あの返事を怪文書と評価するのは、センスを疑う。 それはどうでもいいとして、鬼束ちひろのニューアルバム『剣と楓』、ジャケットが彼女の妹直筆の筆文字で、演歌風ということもあり、「聴かず嫌い」の扱いをうけているような気がする。 HootSuiteで「鬼束ちひろ」をキーワードに検索したTwitterのタイムラインを作って、たまにのぞいているとそんな感じがする。 これまでのアル 続きを読む 鬼束ちひろ、最初の3枚と最近の3枚の大きな差異