橋下氏の躍進は大阪府民の劣化のせい?

橋下大阪市長と香山リカなどの間で、インターネット上や先日のテレビ朝日『朝まで生テレビ』などで対立が激化(?)しているらしい。 一つ言えるのは、橋下氏は大阪市長であって、法の範囲内でどれだけ好きな事をやろうが、大阪市民以外は直接の影響を受けないということ。 なので、大阪市民以外の人々がなぜこれだけ騒ぐのか、まったく意味不明だ(このブログ記事もそうじゃないかと言われればその通りである)。これだけの騒ぎになるのは、大阪維新の会代表としての橋下氏にとっては、願ったりかなったりということだ。 橋下氏は、単に有権者の劣化に乗じて、あえてポピュリズム的手法を取っているにすぎない。 日本の有権者の政治的関心や 続きを読む 橋下氏の躍進は大阪府民の劣化のせい?

何が「病気」で何が「健康」かは社会の要求水準による

ふと思ったのだが、上野玲氏の「うつは薬では治らない」という主張には、2つの政治的文脈がありそうだ。 一つは、社会的権威である医師が病名をつけることで、逆に、患者が差別されるおそれがあるという考え方。 もう一つは、薄毛や禁煙まで健康保険を適用して医者が治療する流れに対して、単なる金儲け主義じゃないかと非難する考え方。 まず前者の考え方は、国家の権威による管理・支配からの弱者の解放という、いかにも左翼的な図式だ。個人的に大学生の頃かじったフランス哲学で言えば、J・P・サルトルやミシェル・フーコーなどをイデオロギー的に解釈した考え方。 例えば、ハンセン病患者が長らく隔離政策によってうけてきた差別など 続きを読む 何が「病気」で何が「健康」かは社会の要求水準による

上野玲氏(『うつは薬では治らない』著者)自ら「患者化」している件

上野玲氏は、ツイッターで捨てぜりふを残し、逃亡したままだ。まさに著書『うつは薬では治らない』(文春新書)で上野玲氏が批判している「患者化」を自ら実行されている。 (※なお、上野玲氏のツイッターはこちら) 本書で上野玲氏が言う「患者化」とは、自分がうつ病患者であることを言い訳にして、いろいろな責任から逃れること。 前回も書いたように、上野玲氏は僕の『うつは薬では治らない』に対する批判を、読んだ上でならまだ分かるけれども、「読みません」と堂々と宣言して逃げ出した。同業者から見れば、風上にもおけない人物だろう。 くり返しになるが、僕は上野玲氏の「患者化」の考え方に反対だ。 うつ病の患者は、逆に、いろ 続きを読む 上野玲氏(『うつは薬では治らない』著者)自ら「患者化」している件

上野玲氏(『うつは薬では治らない』の著者)からの驚くべき返信

上野玲氏『うつは薬では治らない』(文春新書)の批判を、著者ご本人にツイッター(Twitter)でリンクをお送りしたところ、下記のようなびっくりする返信(リプライ)があった。全文そのまま引用する。 ※ちなみに僕の書いた批判は次の2つだ。「上野玲『うつは薬では治らない』(文春新書)は読む価値ナシ(1)」と、その続き。 上野玲氏:「あなたが以前、アマゾンで書かれた文章を読みましたが、私は東大卒ではないので(というか、東大卒しか誇れるものがないという現実にご同情申し上げます)、何を書いているのかわかりませんでした。実際、そうした人も多数います。よって今回の批判と称する文章も読みません。ご苦労様。」 ※ 続きを読む 上野玲氏(『うつは薬では治らない』の著者)からの驚くべき返信

上野玲『うつは薬では治らない』(文春新書)の主張に疑問(2)

先日、書店で上野玲氏『うつは薬では治らない』(文春新書)を改めて立ち読みし、やはり議論に無理があると痛感した。 『うつは薬では治らない』はこの「愛と苦悩の日記」で既に批判済みだが、前回の批判は、本書が「うつは百人百様」と言いながら、「うつ」という共通概念を前提にしている矛盾を指摘した。 今回、立ち読みして引っかかったのは「患者化」批判の部分だ。 うつ病患者が職場や家族で「うつ病患者」というレッテルを貼られることに甘えてしまうと、治るうつ病も治らなくなるという上野玲氏の主張である。 この主張は、上野玲氏がジャーナリストだから言えることで、一般の会社員にはとうてい無理な話だ。 ジャーナリストは、あ 続きを読む 上野玲『うつは薬では治らない』(文春新書)の主張に疑問(2)