月別アーカイブ: 2012年4月

「子どもの写真、ネットに載せないで」にナイーブに反応する人々

下記の記事にツイッターでまじめに反応している人たちがいる。彼らの考えがよくわからないので、以下、長くなるが、考えたことを書いてみる。
『「子どもの写真、ネットに載せないで」=ポルノに転用、幼稚園に呼び掛け-警視庁』(時事通信)

「幼稚園の行事などで撮影した子どもの写真が、インターネットのブログなどを通じて児童ポルノ愛好家に狙われる恐れがあるとして、警視庁は23日、東京都内の行政担当者を集めた会議を開き、安易にネットに掲載しないよう注意を呼び掛けた。会議に出席したのは、幼稚園や保育園を監督する市や区の担当者で、警視庁の河合潔生活安全部長は冒頭で『善意の写真掲載が、被害に転じることもある。十分注意してほしい』と話した。」

まず、警視庁に呼びかけられるまで、自分の子供の写真が児童ポルノに流用される危険性に思い至らない親が仮にいるとすれば、脳天気にもほどがある。
社会に存在するリスクをふつうに認識できる親なら、性別を問わず自分の子供の写真が幼稚園や保育園のウェブサイトに使われていることに気づけば、すぐ削除を求めて当然だ。
自分の子供は男の子だから児童ポルノに流用されないと安心している親はきっといるに違いないが、彼らもそうとうな脳天気だと言わざるをえない。
次に、この記事についてツイッターで、「フェイスブックなどにお子様の写真を掲載されている方はご注意を」と呼びかけている人がいた。
そもそも自分や家族、知人の写真を、不特定多数の人がアクセスできる場所に掲載することの危険性に思い至らない人たちの脳天気さも、僕には理解不能だ。
これは人間の写真に限らない。プライバシーを侵害されたくないと思っている人は、例えばフォースクエアにチェックインするなど、自らプライバシーをネット上にさらすような馬鹿げたことはやらないのが当然だ。
自分の今の居場所を平気でネットにさらす人間は、プライバシーを自ら捨てたと見なされても文句は言えない。
また、別の観点もある。
なぜこのタイミングで警視庁が「幼稚園や保育園を監督する市や区の担当者」に「子どもの写真」をネットに掲載しないように呼びかけたのか、その理由がわからない。
さらに、この呼びかけをした警視庁が、なぜ「子どもの写真」にしか危険性を見ていないのか、その理由も分からない。
例えば、幼稚園の若い女性の先生の写真が幼稚園紹介のウェブサイトに掲載されていたとして、その先生が幼稚園近辺で待ちぶせするストーカーの被害にあう危険性を、警視庁は考えないのか。
あるいは、「子どもの写真」をウェブに掲載する以前に、「児童ポルノ愛好家」にとって魅力的であろう「幼稚園」の場所を、積極的にネット上で宣伝するウェブサイトそのものを閉鎖するよう呼びかけるべきではないのか。そもそも幼稚園や保育園がウェブサイトを開設する意味などあるだろうか。
さらに別の観点では、「ポルノ愛好家に狙われる恐れ」があるのは、小さな男の子や女の子、若い女性の写真だけではない。
世の中には実にさまざまな嗜好をもつ人がいる。年齢、性別を問わず、あらゆる人間の写真が「狙われる恐れ」がある。
全身の写真だけに危険性があるのではない。一般的な人が性的な欲望を感じる体の部分の写真だけに危険性があるのでもない。
若い女性がよくブログに「ネイル変えました」と写真を掲載するが、そこに写っている手の甲や指も、性的嗜好の対象になり得る。
さらに言えば、人間の身体だけでなく、衣服、靴など、人間が身に付けるものの写真も「狙われる恐れ」がある。
一般の人にもわかりやすいのは、例えば下着の通販サイトなどだろう。性別にかかわらず下着の写真がその筋の「愛好家」に「狙われる恐れ」は、幼稚園や保育所のウェブサイトの子どもの写真が「狙われる恐れ」よりも高いだろう。
どう考えても、例えば女性の下着の写真に性的興奮をおぼえる男性の人数は、幼稚園児の女の子の裸体に性的興奮をおぼえる男性の人数よりはるかに多い。
女性もの下着通販のウェブサイトの写真を見て興奮した何者かが、下着泥棒に及んだり、満員電車で痴漢に及んだりする確率のほうが、幼稚園や保育所のウェブサイトの、とくに露出度の高くない子どもの写真を見て、子どもに対して具体的な性犯罪におよぶ確率よりもはるかに高い。
であれば警視庁は、下着の通販サイトにある下着のサンプル写真を、むしろ熱心に掲載しないように呼びかけるべきだろう。実際に性犯罪の被害を減らすためには。
懸命な読者はすでにお分かりだろうが、僕はここではわざと冒頭に引用した記事にある警視庁の呼びかけを拡大解釈している。
子どもの写真だけでなく、性別や年齢を問わない人物写真に範囲を拡大し、さらに人体の一部の写真や、物体の写真にも意図的に「狙われる恐れ」の対象を拡大している。
それによって僕が示したいのは、警視庁が本当に性犯罪を減らすために記事にあるような呼びかけをしているなら、より一般的な性犯罪につながる危険性の高い、子どもの写真以外の写真について、むしろ掲載を控えるよう呼びかけるべきだ、ということだ。
このことは「児童ポルノ愛好家」の性質を考えればさらによく理解できる。
「児童ポルノ愛好家」が「児童ポルノ愛好家」であるためには、幼稚園や保育所のウェブサイトの子どもの写真など必要ない。
それは、女性の下着を見て興奮する人物が、インターネット上に女性の下着姿の写真が掲載されていようがいまいが、それとは無関係に女性の下着に興奮するのと同じことだ。
人間の持つ嗜好は、その嗜好に合う表現物が各種メディア上に全く存在しなくても、その人間の内部に歴然と存在する。
メディア上の表現に触れることによって初めて、人々が幼児性愛や、同性愛、より一般的な性愛という嗜好を獲得するというのは、人間の持つ嗜好について、あまりに直線的で単純な因果関係を前提としすぎている。
あらゆるメディアから、性別を問わず子どもの写真を完全になくすことができたとしても、それによって「児童ポルノ愛好家」をこの社会からなくすことができるわけではないし、「児童ポルノ愛好家」が実際に子どもに危害を加える危険性をなくすことができるわけでもない。
写真をなくせば「児童ポルノ愛好家」による犯罪を未然に防げるという考え方そのものが、実に脳天気なのである。
本当に警視庁が「児童ポルノ愛好家」を根絶したいなら、もっと狡猾な方法を使うべきだ。
たとえば一部の「児童ポルノ」サイトをわざと泳がせ、そこに会員登録してきた利用者の身元を、プロバイダを脅して「任意」でログを提出させることで割り出す。
そして、「児童ポルノ」を閲覧したこととは無関係な別件で逮捕し、長時間にわたる脅迫的な取調べで「自白偏重」主義に基づいて有罪にし、その人物の人生を事実上終わらせる。
これくらいのことは警視庁にとって造作も無いことのはずだ。
経済学者の植草一秀氏や高橋洋一氏の例を見れば分かるように、日本の警察は、例えば経産省の経済政策の推進に不都合な論者を、迷惑防止条例違反や窃盗などの容疑で逮捕し、尋問に近い取調べで自白に追い込んで有罪にするぐらいは簡単にできる。
そうすれば、最初に引用した記事に、実にナイーブに反応しているツイッター利用者たちのような市民たちが、きっと警察の成果を賞賛してくれる違いないのだ。ひっそりと生活していた「児童ポルノ愛好家」を引きずり出して逮捕してくれた!日本の警察はすばらしい!という具合に。
社会を構成する人々を、いとも簡単に「正常」と「異常」に分類し、「異常」な人間は社会から追放するのが正義だと、何の疑問もなく信じられるような、素朴で単純な人たちは、そうして逮捕された人々がえん罪かどうかなど、気にしない人たちなのだから。
こういう種類のニュースと、そのニュースに対するツイッターなどの反応を読むにつけ、日本人のメディアリテラシーの低さと、恐ろしく幼稚で単純な「正義感」に、身の毛がよだつ思いがするのは僕だけだろうか。

久しぶりに、新入社員のみなさんへのメッセージ

新入社員の皆さんは、たぶんそろそろ就職活動中に無理して上げていたテンションが、失望とともにだんだん下がってくる頃だろうと思う。
内定を勝ち取るには、ウソのない範囲で自分を有能な人材に見せる必要があるが、じっさいに日本企業に入社すると、求められる能力は対して高くない。
こんなかんたんな仕事のために、なぜあれだけ自分の能力をアピールするような就職活動をする必要があったのかと、現実とのギャップにかなりガックリきているだろう。
こんな誰でもできるような仕事をやっていて、自分はこの会社で必要とされるような人材なのか。いつになったら自分の能力を発揮できるやりがいのある仕事をやらせてもらえるのか。
…などなど、こういう失望を感じはじめた新入社員は少なくないはずだ。
まあでも、一般的な日本企業が従業員にもっとも求めるものは、突出した能力ではなく、協調性、空気を読む能力であり、これは幼稚園、小学校、中学校、高校、大学と、何ら変わりはない。
日本社会の中にできあがるあらゆる組織は、組織の和を乱さないことが、その組織のメンバーにとって最も重要なことである。
大学という組織は、高校までの組織と比べるとかなり自由なので、社会人はその延長線上で、さらに個人の自由を謳歌できると勘違いしがちだが、現実は、中学校レベルにもどると考えたほうがいい。
一般的な日本企業の組織では、中学校なみに協調性や上下関係が重視され、出る杭は打たれ、組織のメンバーに強い個性などまったく期待していない。
野心のある新入社員の皆さんは、当面はそういう日本的組織に同調して、ひっそりと息をひそめることに集中した方がいい。
そうやって3年ほど耐えて、履歴書に書けるだけの実務経験を積めば、もし語学力や特殊な資格などの突出した能力があれば、いつでも一般的な日本企業ではない企業に転職できる。
一般的な日本企業ではない企業というのは、海外の企業だったり、外資系だったり、外資系のように純粋な実力主義に近い社風をもった企業のことだ。
一般的な日本企業が、ときに「実力主義」を標榜することがあるが、ほとんどの場合、組織として人事管理や労務管理ができていない事実を「実力主義」と呼んで隠蔽しているだけである。
日常業務で職位にかかわらず個人が能力を発揮できる環境があるという、ほんとうの意味での「実力主義」がある日本企業は、ごくごくごく少数だと考えたほうがいい。
新入社員の方のなかには、「しまった!内定をもらっていた別の企業に入社しておけばよかった」という後悔の仕方をする人もいるかもしれないが、その後悔は9割ほどの確率で間違っている。
というのは、全く社風の異なる企業が、同一人物に内定を出すということは、まずありえない。外面のいい企業はたくさんあるので、一人の学生から見ると、まったく印象の違う企業であっても、じっさいに入社すると似たり寄ったりの「日本的組織」というオチは、かなり高い確率で起こる。
だからこそ、たとえば入社3か月などでの早急な転職はやめた方がいい。無事、転職に成功したとして、たった3か月で辞めた新入社員を雇ってくれるような企業は、まず間違いなくいわゆる「ブラック」企業である。
海外へ出て行って転職活動をするのでもない限り、日本国内で転職先を物色する限り、どの企業も似たり寄ったりだと考えるべきだ。いまあなたが抱えている問題は、仮に転職に成功したとしても、必ずくり返される。それはあなたのせいであると同時に、組織のせいでもある。
被雇用者としての仕事の退屈さに失望し切ったときに、初めて日常生活が始まるのだ、と考えたほうがいい。
就職活動は実はテンションの上がる、かなり楽しい「お祭り騒ぎ」だったのであり、あれほど気分が盛り上がるような時期は、「勝算のある転職活動」でも始めるのでない限り、二度とやって来ない、と思ったほうがいい。
仕事は、基本、退屈で面倒なものであって、面白いものではない。

さもありなんのソニーの凋落

2012/04/12ソニーが国内外で約1万人の人員削減を含む新しい経営方針を出したが、さもありなんという感じだ。
個人的にいつもチェックしているAndroid系の英語ウェブサイト「Android Police」に、2012/04/19ソニー・ウォークマンZの評価記事が掲載された。
[Review] Sony Walkman Z: A Few Great Ideas Wrapped In A Flawed And Outmoded Device (2012/04/19 Android Police)
タイトルからして辛辣で「いくつかの素晴らしいアイデアが、欠陥のある時代遅れの端末に」となっている。
見た目は美しいが、大きすぎて持ち運びづらいし、今さらAndroid 2.3などという古いバージョンのAndroidだし、専用ケーブルでないと充電できないし、最下位モデルの内部メモリの有効容量は8GBのうちたったの4.6GBで、外部メモリ用スロットがないし、ソニー製の専用ソフトウェアでなければ著作権保護された音楽ファイルの転送ができないし、外形からしてゲームに最適なのにプレイステーション用ゲームソフトは使えないし、iPodにはあるカメラがないし、iPodにはある液晶の明るさの自動調節機能もない。
これで最下位モデル8GB、250ドルというのはぼったくりだろう、というようなレビューだ。
僕自身、ソニー関連のサービスでイラッと来たものがある。PC用の音楽ネット配信サービス「モーラウィン」の廃止と「モーラ」への統合だ。
ご承知のように、「モーラ」の運営会社であるレーベルゲートは、ソニーが中心になって設立された音楽ネット配信サービスで、明らかにiTunesへの楽曲提供を拒否したソニーがiTunesへの対抗策として立ち上げたものだ。
この「モーラ」だが、単にポータルサイトが統合されるならいいが、最悪なのはWindows Media Playerが使えなくなったことである。おそらくソニーは自社の著作権を保護するために、マイクロソフト社の著作権管理機能に依存するのをやめたのだろう。
その結果、ソニー製の専用プレーヤーをインストールしなければ、「モーラ」からダウンロードした音楽は聴けなくなった。きっとモーラの音楽配信売上は、相当落ち込んでいるに違いない。
もちろんiTunesもApple社独自のソフトウェアだが、Apple社はすでにiPod、iPhone、iPadなどでグローバルなエコシステムを成立させている。
一方、「モーラ」は日本国内向けのサービスだ。ただでさえ利用者が日本国内に限定されている音楽配信サービスを、さらに専用ソフトウェアのインストールを要求することで敷居を上げるというのは、狂気の沙汰だ。
しかもこのソニー製の専用ソフトウェアのインストールには、Intel Core i5(Sandy Bridge)マシンでも気が遠くなるような時間がかかった。
いずれにせよ、以前はたびたびモーラウィンで1曲単位で楽曲を購入することもあったが、今はモーラを使おうという気には一切ならない。
ウォークマンや音楽配信サービスで、これだけ消費者の利便性を無視した商品・サービス提供をするという失態を展開しているのだから、業績悪化は当然だろう。
著作権の必要以上に厳格な保護にしても、時代遅れのAndroid 2.xデバイスにしても、ソニーもやはり他の国内電機メーカーと同じように、ガラパゴス化の落とし穴に自らはまっている、としか言いようがない。

『サクラ大戦』真宮寺さくら役の声優・横山智佐さんに会って来た

広井王子プロデュースの『サクラ大戦』で主役の真宮寺さくらを演じている声優・横山智佐さんのブログに、なんと登場予告があったので、徒歩圏内ということもあり、今日は朝から東武伊勢崎線・曳舟駅前の「珈琲家」という喫茶店に行ってきた。
横山智佐のケータイ日記 2012/04/08(日)
もともと曳舟駅改札を出てすぐの高架下にあったことは知っていたが、まさか横山智佐さんが常連だとは知らなかった。ブログに登場予告があったのは、先週、少し場所を移して新装開店した初めての週末なので、手伝いに行くということのようだ。
場所はグーグルマップではこちらの位置。(2012/05/06追記:場所が微妙に間違っていたので訂正した)

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店の前には『サクラ大戦』帝国華撃団・花組の真宮寺さくらとアイリスの、ほぼ等身大フィギュアが置かれており、ご近所の以前からの常連さんはハテナと思ったに違いない。広井王子氏から贈られた花も店前に飾られていた。
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それから「黒いガンダム」のパネルがあったのは、『新機動戦記ガンダムW』で横山智佐さんがルクレツィア・ノイン役だったからだろうか。
この年になっても人見知りが激しいので、店に入るのはややためらわれたが、思い切って入ってみると、左手の窓際にある明るい長テーブルに10人弱のお客さんが座っている。
僕は別の丸テーブルに一人で座って、アメリカンコーヒーを注文した。しばらくすると横山智佐さんご本人が、ラフなかっこうにエプロンを付けて、意外にも店員さんとして登場。
店にぱらぱらと入ってくる若者は、どうやらみな横山智佐さんのファンらしく、入ってくるたびに横山さんが「混じりますか?」と、よく通る高い声で、優しく声をかけて長テーブルの方に案内していた。
横山智佐さんの実物はとても華奢で、大きな瞳をしているので僕より年上とは思えない。僕が昔からの『サクラ大戦』ファンだったら間違いなく、あの声と姿で萌え死んでいたに違いない。
コーヒーを飲んでいるうちに、だんだんとファンの方が増えてきたので、早めに失礼しようと伝票をカウンターの向かって左端にあるレジに持って行った。
ちょうど横山智佐さんがレジ打ちをしていて、間近に「真宮寺さくら」の声でお勘定をしてもらい、千円札を出したおつり550円を受け取った。きっと昔からの『サクラ大戦』ファンなら、これだけで明日から一年は生きられると思うに違いない。
ということで、最近アニメ・オタクになろうと努力している僕の、ミーハーな日曜日の報告は以上。TV版とOVA版の『サクラ大戦』はこれから観るので許して。

alan、第16回全球華語音楽榜中榜の「魅力の星」賞を受賞

alanが昨日(2012/04/13)、中国帰国後第一弾シングル『我回来了(ただいま)』で、音楽賞「第16届全球華語音楽榜中榜」の「魅力の星」賞を受賞した。同賞の前受賞者リストは下記のページにある。
第16届全球華語音楽榜中榜 全受賞者名リスト(新浪音楽)
alanの歌唱の模様は下記のページに動画がある。
全球华语榜中榜颁奖礼 20120413 阿兰 我回来了(新浪)
この賞は香港を本拠とする衛星放送スター社の音楽専門チャンネルChannel[V]が1994年に作ったもの。当初は香港で活躍する歌手中心だったが、1998年からは中国大陸で開催されるようになっており、2001年以降は主要賞については大陸と香港・台湾に分けられている。
ウィキペディアには類似の名称の台湾の音楽賞の項目はあるが、この賞の項目は存在しないので、過去の受賞者リストは百度百科の下記ページを参照のこと。
全球华语音乐榜中榜(百度百科)
与えられる賞の種類や名称は、毎年ころころと変わっていて一貫性がない。今年alanが受賞した「魅力之星」という賞は昨年の第15回には存在しない。
そして、今年設けられている賞は、つぎの3種類のいずれかに分類される。
(1)「最優秀~」や「~賞」という明らかに賞としての名前を持っている賞
(2)「~歌手」「~グループ」「~バンド」「~俳優」「~監督」(なぜ音楽賞で俳優や監督が受賞するのかは置いておいて)などの職業名が末尾につく名前の賞
(3)「パフォーマンス」や「プロモーションビデオ」など、受賞対象が末尾につく名前の賞
この3種類のどれにも入らない唯一の賞が、alanの受賞した「魅力の星」という名前の賞である。そういうわけで、「魅力の星」という賞の位置づけは全くわからない。
おそらく中国大陸の芸能界で一定の勢力を持つalanの所属事務所が、alan帰国のご褒美として臨時に作らせたのだろうという想像はつく。いずれにせよ、中国大陸の大きな音楽賞の舞台に立って歌唱の機会を得たことは、alanにとっては幸福なことだ。
なお、今年はこの賞の授賞式に倉木麻衣が参加しており、「アジアで最も人気のある日本人女性歌手」賞を受賞している。
この賞も昨年は存在しないので、おそらく日中国交正常化40周年ということで、今年だけ臨時で作られたと思われる。alanのやや無理やり感のある「魅力の星」という賞も、日中国交正常化40周年とおそらく無関係ではない。
今後のalanの中国大陸での活躍に期待したいところだが、今年の女性歌手の受賞者を見ると、かなり難しそうだ。
「最も人気のある女性歌手」は、大陸が李宇春、香港・台湾が容祖兒
「最優秀女性歌手」は、大陸が張靚潁、香港・台湾が莫文蔚
女性歌手としては、中国大陸でこれくらいの人気にならないと受賞できないということだ。
過去に受賞している女性歌手の名前を見ていても、中華圏は適正な競争が行われる程度の人数の新人女性歌手を育てることに失敗しているのではないか。
音楽賞なんて、たかが賞ではあるけれども、新しい才能を広く世間に知らしめるための手段でもある。そういう賞が毎年、中華圏の人なら誰でも知っているような超有名歌手ばかりに賞を与えるのは、番組として視聴率を稼ぐことしか考えていないと言わざるを得ない。
以上、alanの「魅力の星」受賞についての辛口コメントでした。