小島信夫氏死去

小説家の小島信夫氏が亡くなったらしい。たしか高橋源一郎氏だったかが、ダラダラ書くだけで小説になってしまう奇跡的な小説家なので、皆さんは決してマネしようと思わないように、と書いていた記憶がある。 最近読んだ中では、保坂和志氏との往復書簡集『小説修業』が面白かったように記憶している。例によって、読んだ本の内容は、読む端から忘れるので、漠然とした印象しか残らないのだが、小島信夫氏の不思議な自虐的ユーモアをただよわせる「まったり」系の文章は好きな文章だ。 文庫でも読める作品があるので、未読の方はぜひどうぞ。

YouTubeで『DAICON IV』発見

米国では既に視聴者が減りつつある動画アップロードサイト「YouTube」で、庵野秀明作画の『DAICON IV』がアップされているのを見つけた。庵野秀明公式サイトでは音なしで一部分しか公開されていないので、完全版を観たのは初めてなのだが、恥ずかしながら『DAICON IV』のBGMがELOの「Twilight」で、フジテレビ『電車男』のオープニングテーマ自体が『DAICON IV』の引用だったというのを初めて知った。 「板野サーカス」の引用はもちろんだが、ヒロインのバニーガール姿の少女が、サーフボードのように剣の上に乗って空を飛び回り、宙返りを見せているのが、そのまま『交響詩篇エウレカセブン』 続きを読む YouTubeで『DAICON IV』発見

姜尚中と宮台真司のスタンスの違い

姜尚中(カン・サンジュン)と宮台真司の対談集『挑発する知』(双風舎)を読み終えた。先日ご紹介した『網状言論S改』だけを読むと、東浩紀の宮台真司に対する「実存的なツッコミ」ばかりが目立って、肝心の宮台真司のスタンスの変化が、単なる右翼への転向に読めてしまう。 もし本当にそうだとすると、そもそも在日コリアンという出自をもつ思想家である姜尚中のような人との対談など成立しないわけで、この『挑発する知』を読めば、宮台氏の右翼的発言に関する誤解がすっきり解消される。 要するに宮台氏は、国家と国民をはっきりと分けて考え、国家は国民のために奉仕すべきものであり、そうなっていない場合は、国民が国家を操縦しなけれ 続きを読む 姜尚中と宮台真司のスタンスの違い

北朝鮮外交についての宮台真司の「予言」

2003/11に出版された姜尚中(カン・サンジュン)と宮台真司の対談集『挑発する知』(双風舎)を読んでいるのだが、北朝鮮の核実験について宮台真司の鋭い指摘があったので、引用しておく。 「2002年10月に政府が拉致被害者五人の強制帰国を決め、北朝鮮との約束を破ったときに、私はすぐにラジオで『北朝鮮は今後、日本を外交交渉の相手として認めず、アメリカを相手にして核カードを切るだろう』と予測したら、そのようになった。(中略)五人の拉致を認めるということは、あとのないカードを北朝鮮が切ったとみることができるからです。  究極のカードを切った北朝鮮の意図は、簡単です。(米国との)休戦協定を平和条約や不可 続きを読む 北朝鮮外交についての宮台真司の「予言」

僕ら世代の致命的弱点としての素朴な平和主義

先日書いた「このあまりに下らない、会社員生活」というエントリについてだが、もしかすると、こういうことが起こるのは僕ら30代会社員の決定的な弱点のせいではないか、という気がしてきた。 これまで僕が「愛と苦悩の日記」と親サイト「think or die」でおじさん世代(=団塊の世代)の批判を展開してきたのは、会社組織の中に世代間の政治的対立があるということを、大前提とした上でのことだ。 もう少し広げて言えば、会社組織の中にはさまざまな政治的対立があって、その一つに世代間の対立があるということだ。こういう認識があるからこそ、僕はおじさん世代批判を展開してきたわけである。 ところが「会社組織の内部に政 続きを読む 僕ら世代の致命的弱点としての素朴な平和主義