須田氏のネット事大主義・第3回

日経ビジネスオンラインのコラム「Web2.0(笑)の広告学」第三回が掲載された。この記事を書いている時点でトラックバックが1件もついていないので、早速ツッコミを入れてみる。 やはり須田氏と梅田望夫氏はよく似ていて、ネットを過大評価する傾向にある。ネット事大主義とでも言えばいいだろうか。 前回、須田氏は、実際にはバーガーキングのPR戦略でしかない取り組みを、YouTubeの新しい広告モデルだと誇大広告したが、今回も冒頭から懲りずに誇大広告を展開している。 米国でドリトスがテレビCMをネット上で公募したことを、「CGM」(消費者が作るメディア)時代の証明だと誇大広告しているのだ。これも実際にはバー 続きを読む 須田氏のネット事大主義・第3回

カテゴリー: IT

宮台社会学入門としての『限界の思考』

今読んでいる『限界の思考 空虚な時代を生き抜くための社会学』は、僕と同世代の北田暁大という社会学者と宮台真司の対談形式なのだが、ほとんど北田氏による宮台社会学入門、といった感じになっている。しかもアイロニーに関する議論が延々とつづく中で、宮台氏の『サブカルチャー神話解体』(1993)が何度も言及されるので、この本も読まないわけにはいかなくなってくる。 これって結局、宮台真司の策略にまんまとハマっていることになるのでは?と思いつつも、図書館でさがしてみよう。しかし本来はルーマンの『社会システム理論』の英訳本をもっているので、まずそちらを読むべきなのだろうが...。まとまった時間がほしい。いつにな 続きを読む 宮台社会学入門としての『限界の思考』

人間は「内在系」と「超越系」に分けられる

ここ数週間、社会学者·宮台真司をまとめ読みしているが、僕の実存的な煩悶に明快な図式を与えてくれる。 内在系と超越系という区別もその一つだ。今読んでいる『限界の思考 空虚な時代を生き抜くための社会学』から引用する。 「『内在系』とは、仕事が認められ、糧に困らず、家族仲よく暮らせれば、幸せになれる者のこと。『超越系』とは、仕事が認められ、糧に困らず、家族仲よく暮らせても、そうした自分にどんな意味があるのかに煩悶する者のこと。〈社会内〉のポジショニングには自足できない存在です」(p.103) 言うまでもなく僕はこの図式を使えば「超越系」なわけで、「内在系」ばかりの会社員に囲まれたサラリーマン生活がス 続きを読む 人間は「内在系」と「超越系」に分けられる

「きっこのブログ」の無自覚な坂東眞砂子批判

タヒチ在住の坂東眞砂子という直木賞作家が、日経夕刊の連載で子猫殺しを告白したらしい。飼い猫に避妊手術をしたくないので、生まれてきた子猫を崖の上から放り投げるのだという。 この告白に対して「きっこのブログ」のように感情的な反論をすることは簡単だが、坂東氏を単なる犯罪者・異常者と判断するのは早い。坂東氏がこの行為を選択するに至った「論理」を理解せずして、同様の行為を避けることはできない。 きっこのブログ「猫殺し作家の屁理屈」 きっこのブログ「呆れ果てるイイワケ」 Yahoo!ニュースで抜粋だけ読んだ僕は、生まれたばかりの子猫を殺すのも「避妊手術」の一種で、可能性としての生命を奪うか、目の前に実在す 続きを読む 「きっこのブログ」の無自覚な坂東眞砂子批判

石原都知事国旗·国歌訴訟控訴で意味不明の反論

東京都の都立校に国旗掲揚と国歌斉唱を義務付ける条令について、地裁が違憲の判断を下し、石原都知事は控訴の意向だという。 裁判官は都立校の現場を見るべきだ、規律の維持のためには国旗·国歌は必要だと、記者会見で意味不明の反論をしていた。 義務化した点が違憲なのであって、国旗掲揚、国歌斉唱が違憲だと判断されたわけではない。そんなことよほどのバカでない限りわかる。普段から衆愚をバカにしているわりに、見え透いた稚拙な論点のすり替えだ。 規律を守りたいなら朝夕トイレ掃除でも義務化した方がはるかに実効がある。 小泉首相も同主旨の反論をしている。ここまで小馬鹿にされて国民が怒らないことの理解に苦しむ。