玄田有史『仕事のなかの曖昧な不安』

■玄田有史著『仕事のなかの曖昧な不安―揺れる若年の現在』(中公文庫)を読んだ。ひとことで要約すると、NEETの発生は中高年会社員の雇用確保のために企業が新卒採用を抑制したことが最大の原因で、定年延長が法制化されると若者の雇用環境はさらに厳しくなる、ということが書いてある本だ。 しかし、おそらく中高年の会社員たちは、NEETは自立心を欠いた若者が親に甘えているだけだという考え方をそう簡単に改めないだろう。四十代、五十代のおじさん世代が、プライドや男らしさや家族の養育など、さまざまな口実をつかって、もっとも既得権益をうばわれることに敏感であることは確かだからだ。 若い頃に実務を通じて仕事のスキルを 続きを読む 玄田有史『仕事のなかの曖昧な不安』

エルモに何が起こったか?

■セサミストリートがNHK教育テレビから、テレビ東京系放映に変わって、いったい何が変わったか。それはとてもはっきりしていて、テレビコマーシャルや駅の広告ポスターに、エルモやアーニーたちの姿を見かけるようになったということだ。セサミワークショップの狙いは、やはりマペットたちを「儲かる」キャラクターにすることだった。もちろん儲けたお金は、世界中の子供たちの教育のために使われる。人間の善意を実現するにも、お金が必要なのだ。セサミワークショップはとても正しい選択をした。そう言わざるを得ないのが、30年前とは違う、今という時代である。

70年代のRCサクセションと松本零士『INTERSTELLA 5555』

■どうしてそんなものを選んだのか、自分でもよく分からないのだが、三連休のひまつぶしに近所のTSUTAYAでRCサクセションの1970年代のライブ集DVDと、daft punkのミュージックビデオ『INTERSTELLA 5555』を借りて観た。 少し前、FMラジオで初めてRCサクセションの1970年代の名曲「甲州街道はもう秋なのさ」を聴いて以来、ロックバンドになる前の彼らの曲をまとめて聴きたいと思っていた。そこへ『ライブ帝国 RCサクセション 70’s』を見つけたわけだが、アコースティックギター二本とウッドベースという特異な編成の、超前衛的ハードフォークのコード進行は、僕らの世代に 続きを読む 70年代のRCサクセションと松本零士『INTERSTELLA 5555』

SE転職市場は堅調!

■僕が正社員として中途入社したものの、働きづらさから退職した某企業が、社内SEの求人広告を出しているのを偶然見つけた。僕が三十歳以降に転職した企業で、入社一年以内に退職したのは二社だけで、その二社ともが「半年と間をおかずに社内SEの求人広告を再び出し」ている。そのうち一社は、僕が退職した理由を改善しないまま後任の社内SEを中途採用し、その後任者も同じ理由で退職したと見られる。もう一社はもともと社内SEをかなり増員する計画だったので、計画どおりの求人のようだ。いずれにせよ、社内SEの求人は日本経済全体の動向と同じく堅調だ。数字を追いかけるより、モノづくりに専念したいITプロフェッショナルにとって 続きを読む SE転職市場は堅調!