月別アーカイブ: 1998年2月

ダグラス・サーク『悲しみは空の彼方に』

■ダグラス・サーク『悲しみは空の彼方に』1959年アメリカ。ハリウッド・メロドラマと一口に言っても、サークには甘さがない。例えばこの作品のヒロインは恋愛結婚の幻想に身をゆだねることなく、生涯自分の夢を追いつづけ、実現し、女優として生きる。彼女の家政婦として働く黒人女性は、蒸発した白人男性との間に生まれた娘が、黒人の血をひた隠しにして自分につらく当たるのに苦悩するが、その苦悩は死ぬまであがなわれない。
『心のともしび』も、本当の善意の厳しさをヒロインが死の淵に立たされるまで追いつめる。確かにハッピーエンディングではあるが、その幸福がどれほどギリギリの選択の上に成立っているかを描く。それが、キャプラの能天気さと対象的だ。

アニエス・ヴァルダ『冬の旅』

■アニエス・ヴァルダ『冬の旅』1985年フランス。102分。ホームレスの少女のあてもない旅を描いたロードムービー。社会の底辺にいる人間をこれだけ淡々と素直に撮ったフランス映画って珍しいのでは?イギリスで言えばケン・ローチみたいな。

情報公開度調査で愛知県・名古屋市最下位

■全国の都道府県庁を対象にした、情報公開度調査で、愛知県が最下位、同じく全国の政令指定都市を対象にした調査では、名古屋市が最下位。名古屋というところが、いかに保守的で閉鎖的で封建的か、一目瞭然。

ジェーン・カンピオン『ある貴婦人の肖像』

■ジェーン・カンピオン『ある貴婦人の肖像』1996年イギリス。いわゆるfemme fataleものだが、シュールレアリスト風の劇中劇(映画中映画?)があったり、ほとんど気付かないほどのスローモーションカットが2か所、傾いたフレーミングなどカンピオンの繊細な技術は卓抜。こちらは一人の男に翻弄される女たちの悲劇。自由を信じたはずの女性が知らぬ間にかごの鳥に。タイトルロールでキスの魅力を語る現代の女性たちの声の意味は?結婚や恋愛に対する安易な幻想を批判したかったのか?