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alanコンサート2014/05/24「阿蘭家族大集合」についてのごく個人的な意見

2014/05/24(土)の3年ぶりのalanコンサートを見に行ってきた。結局チケットは昼の部しか当選しなかった。

昼の部については前日になって突然、alan公式フェイスブックで若干量当日券の発売が告知されるなど、チケット販売については最後までよく分からない状態だった。

会場の東京代々木・山野ホールは大学の講堂程度の大きさで、前半分が平らなフロアにスタックチェアで数字で1列から(たぶん)19列まで、後ろ半分が傾斜つきの座席でA列から、おそらく20列くらいあったと思う。なので会場全体の収容人数は900人前後と思われる。

最終的に夜の部はもちろん昼の部も満席になったと思われ、この日1日で2,000人弱を動員したことになる。ただし昼・夜両方参加したファンの方もかなりいたらしい。

個人的にalanの歌唱力、声量や高音の伸び、チベットフェイク、音程の安定感も含めて3年前と変わりなく、時間は1時間半とやや短かったものの非常に満足のいくコンサートだった。

昼の部の1曲目は日中合作アニメ『チベット犬物語』主題歌の『ECHOES』。

前半はチベット民族衣装でバラード系の曲が続き、その後alan本人のMC。MCの中で「いちばん遠くから来た人は誰ですか」と客席に問いかけると、北海道、上海、アメリカ、イタリアなどの答え。

その後、alanの日本語を助けるということで女性司会者が登場。alanの経歴紹介はファンにとっては知っていることばかり。

そして舞台の大型スクリーンで、中国へ帰国後のalanの「活躍」を振り返るということで、その女性司会者がalanと会話して解説しつつ、北京鳥の巣スタジアムでのオペラ『アトラクション』や、中国中央電視台のプロ歌手対抗歌合戦番組『夢想星搭檔』、天津衛星テレビのやはりプロ歌手が中国の伝統的な楽曲で対抗する歌合戦番組『国色天香』の映像が放映された。

中盤はアップテンポな曲。衣装は胸元がかなり開いて、スリットも深い真紅のロングドレスで、観客全員がalanの呼びかけに応じて立ち上がり、『群青の谷』などでは会場全体がかなり盛り上がった。

後半は四川大地震チャリティーソング『幸せの鐘』などのバラード系の曲にもどり、アンコール後はコンサートグッズTシャツとデニムパンツのラフなスタイル。最後の曲は『懐かしい未来』。アンコールは1回のみ。

コンサート終了後は予定通り握手会。会場の最前列から順に右前方のドアから順番に退場しつつ、ドアを出てすぐとろこに長机を前に立っているalanと一人ずつ握手するという形式。

昼の部ではalanの向かって右側にA&Rの中山邦夫さんが立っていた。僕の直前にはMCの中で上海から来たと答えていた中国人のファンの方もいたので、alanと中国語で話していた。

AKB48用語でいう「はがし」のスタッフ、つまりあまりalanと長話しないようにファンが立ち去るよう促すスタッフの「はがし」はあまり強くなかった。

そのせいもあって、僕は前から5列目だったが、その時点ですでに握手会は20分間経っていたので、最後の観客と握手するまでalanは相当疲れたはずだ。

僕は中国語で「中国のファンのためにもコンサートを開いてあげて下さい。お願いします」と言ったが、たぶん発音が下手くそすぎて伝わらなかったと思う。

これは僕の本心だ。帰国したalanは本来、日本での活躍を中国で間接的にしか知れなかった中国のファンのためにこそ、最初にコンサートを開くべきだと思うからだ。

コンサート後、中国2ちゃんねる(百度貼吧)に夜の部の『Love Song』を盗撮した動画がアップされていて、あきらかに音が外れていた。中国のファンは日本人ファンのようにalanを甘やかなさいので、「音を外してる」という正直なコメントがいくつかついていた。

『Love Song』は最初の衣装換えの直前の曲なので、その段階ですでに感極まっていたとは考えられない。

個人的に、昼の部の握手会で相当疲れたのだろうと思ったので、alanの名誉のためにそのように書き込んでおいた。あの音の外し方はalanの実力ではないと思ったからだ。

夜の部では今年の冬にまた来日してコンサートを開くという予告があったらしい。

その知らせを聞いて日本のファンが素直に喜ぶのはいいのだが、中国大陸のalanファンは一体どう思っているだろうか。

例えばalanが北京で1,000人規模の1時間半のライブを開くことは、ライブ単体の採算だけを考えれば十分に可能だと思う。エイベックスが版権を持っていないアルバムの中国語曲だけでも1時間半くらいなら問題ないはずだ。

比較対象としてふさわしくないかもしれないが、SNH48でさえすでに数千人規模のコンサートを2回開催している。SNH48の運営会社は元モデルエージェンシーで歌手マネジメントは素人。かつ日本のAKB48運営から資金提供を受けているわけでもない。

SNH48結成直後から、スズキ自動車の中国現地法人や、上海に進出しているキタムラ機械のような日系企業スポンサーを見つけ出し、劇場公演で定期的な収益を上げる前からすでに何とか歌手らしい活動ができている。

SNH48運営会社のようないわば素人集団にさえ、CDを出す、コンサートを開くといった歌手らしい活動が何とかできているのに、楽華娯楽にできないはずがない。

日本のalanファンは、それにもかかわらず帰国後なぜalanが一度も中国でライブをしていないのか、アルバムを1枚しか出せていないのか、少しは考えてみるべきだと思う。

alan自身が本来やりたいことは純粋な歌手活動だ。アルバムを制作し、コンサートを開くことであって、オペラで水に潜ることや(『吸引』)、極寒の山の上でCM撮影をすることや(相宜本草のCM)、バラエティー番組で少数民族の美人の一人として出演すること(『天天向上』)ではない。

中国でのalanの所属事務所・楽華娯楽は今回のalanの日本ライブの成功に注目しているようだが、仮に、日本のライブの成功がなければ、中国大陸でライブの話が出てこないのだとすれば、楽華娯楽のタレントマネジメントに何か問題があると考えるのが自然だ。

もちろん僕自身、どんな問題があるのかは全く分からない。ただ、中国大陸におけるalanの今後の活躍について、全く楽観できない。

『alan concert 2014 阿蘭家族大集合』チケット販売における機会の不平等

2014/05/24(土)、3年ぶりに開催のalanのコンサートだが、チケット販売でavexがちょっとした問題を引き起こした。おそらくavex自体は問題だと認識しておらず、一部のファンが抽選に外れて感情的になっているだけだと認識している。

以下、何が問題なのかを詳細に説明する。

まず2014/03/14に公式Facebookで「チケット最速先行受付のご案内」が発表された。

「最速先行受付」かつ「申し込み多数の場合は抽選とさせていただきます」と書かれているので、avexが意図的に初回販売枚数を制限して、後日、二次、三次受付を行うと考えるのが普通だ。

そもそも800席規模のコンサートで、複数回抽選によるチケット販売を行うのは、チケットを完売させるための手法(ハングリーマーケティング)として一つの選択肢ではあるが、企業の社会的責任の観点から適切とは思えない。

これは今回のalanコンサートに限ったことではない。

最も公正な販売方法は次のようなものだ。

1公演あたり販売回数は1回。先着順ではなく抽選制にする場合は抽選も1回限り。当選者から辞退者が出た場合は、運営側で落選者から再度抽選を行い、キャンセル待ち当選として追加当選者に通知。

これで運営側も1公演あたりの募集コスト(チケット販売会社のシステム利用料等)を1回分に抑制でき、顧客も1回応募するだけでよい。運営も顧客も利点がある最善の方法である。

ただしチケットが完売しない可能性がある場合、今回avexが行ったように、顧客の「飢餓感」をあおるために意図的に複数回に分けて数量限定で発売する方法がある。中国大陸ではスマートフォンメーカー「小米」が採用したオンライン販売方法として有名だ。

筆者個人は、alanが日本での活動で一貫したマーケティング戦略として、「音楽に国境はない」や「alanファンは家族です」等、いわゆる理想論(きれいごと)のメッセージで訴求しているので、今回のハングリーマーケティングのような手法を取るのは、ファンに対する裏切り行為だと考えている。

百歩譲って、チケット販売の当落でファンを失望させたり喜ばせたり、また落選したファンに複数回申込みさせたり等、嗜虐的なマーケティングもやむを得ないとしても、今回は別の問題がある。

それは、1人あたり最大4枚まで購入できるという設定だ。この点は明らかに顧客を属人的な条件によって差別しており、許しがたい。

具体的には以下のような理由だ。

今回のチケットは入場時に身分証明書等による本人確認がないので、余分に購入したチケットを他者に譲渡することを、avex自身が黙認していることになる。

その結果、余分なチケットを相互に譲渡し合える顧客どうしが連携することで、1枚のみ必要としている顧客のチケットの入手確率を現実に低くすることができる。

あえて下品な言葉づかいで表現すれば、仲良しファン集団がつるんで「買い占め」に走ることで、1人で参加するファンの当選確率を下げることができる。

avexに悪意はなかったかもしれないが、1人あたり最大4枚まで購入でき、かつ各回の販売数量を制限することは、このような結果を生む。

実際、日本でも中国でも、複数枚当選して譲渡し合っているファンがおり、そのような譲渡し合える関係のないファンは、2次販売、3次販売に再応募せざるを得なくなっている。

合計800枚程度の少量の販売数であるにもかかわらず、1人4枚も購入を許すことで、集団で参加できるファンと、個人で参加するファンを、明らかに差別している。

ここからあえて皮肉を言わせていただくが、これこそ『alan concert 2014 阿蘭家族大集合』というコンサートの題名の真意である。「阿蘭家族」に入れない個人ファンは参加のハードルを上げるぞ、という意味だ。

alanファンは横のつながりを持つべきであり、4枚購入で当選したチケットを融通し合える関係を構築できないような孤立したファンは、その代償として、当選するまで何度でも応募せよ、という意味である。

そんな悪意は毛頭ないというなら、avexは販売方法を直ちに見直すべきだ。

参考までに、筆者がAKB48のチケット販売方式を知ってからまだ半年しか経たないが、チケット販売に限定して言えば、avexの今回の方式よりはるかに良心的である。

(1)まず、AKB48は東京ドームや国立競技場規模のコンサートでさえ、入場時に本人確認があるので、チケットの譲渡や転売はほぼ不可能である。

(2)次に、辞退者が出た場合の再抽選は運営側が実施し、キャンセル待ち当選を出すので、顧客側が2回、3回と応募する必要がない。

(3)また、1人で複数枚購入する場合は「ファミリー・カップル枠」等としてチケットを譲渡できる相手が制限されており、無関係の他者への譲渡は不可能である。

以上のような制度設計になっているので、抽選によって顧客に与えられる機会は平等である。

その代わりAKB48の運営は、事前に「遠方枠」「会員枠」などで顧客の当選確率に区別をつけているが、この区別自体は公開されており、「会員」になる方法も公開されているため、機会の平等は確保されている。

今回のavexのalanチケット販売のように、顧客の個人的な状況・環境によって機会の不平等が生じるような制度設計にはなっていない。

以上

追記:
当然筆者はAKB48運営を全肯定しているわけではない。CDを握手券の付録に貶めている点や、ファンから金銭を搾取する自己啓発セミナー的な巧妙さなど、AKB48運営の非難すべき問題点は多数ある。この記事ではチケット販売に限定してavexの問題点を指摘しているにすぎない。したがって「AKB48もヒドい」等、筆者がすでに認識している問題点の議論は別の機会にしてほしい。

alanに対する忌憚のない意見はSNH48の応援と矛盾しない件

じゃあSNH48を応援する理由は何かと聞かれそうなので、前もって答えておく。

その理由はSNH48が中国大陸でalanの水準の知名度を獲得するのは不可能だと、最初から分かっているからだ。せいぜい中国大陸の日本のサブカルチャー愛好者の間で広範な支持を獲得する。それがSNH48の限界である。

SNH48はAKB48同様、専用劇場をもっており、定期公演を行っているので、あと数年は常連ファンがいる限り日銭を稼ぐことができる。そのためビジネスとして地元の上海で破産せずにやっていくことはできる。定期公演で日銭を稼げるという点が重要なのだ。

その代わり、上海ローカルのタレントの域を出ようとするや否や、必要になる資金のケタが違ってくる。

なので広州コンサートでは中国移動と、上海大舞台の紅白対抗歌合戦ではスズキ自動車と提携するなどしないと、数千人規模のコンサートさえ開くことができない。

また、SNH48が上海東方メディアグループのテレビ番組や音楽賞に露出できているのは、SNH48運営会社の親会社の社長が、上海東方メディアグループの社長と、上海復旦大学の同窓という人脈があるからだ。この人脈も上海ローカルというわけだ。

SNH48がAKB48の姉妹グループであるという事実は、中国大陸の一般人には説得力が全くないので、中国での活動に何のプラスにもならない。

このように、SNH48の中国大陸での活動には最初から限界が見えている。

ただし、alanと決定的に違うのは、もともとAKB48をフォーマットにしているので、日本側に数十万単位で存在するAKB48グループのファンの中で、SNH48への支持が広がる可能性があることだ。AKB48系グループのファン層という母数だけでも、alanより有利なスタートラインに立っている。

僕がSNH48の応援に見出している面白さは、中国大陸側でSNH48の知名度がどこまで上がるかという点にはない。右傾化している日本で、しかも政治的に右寄りの多いAKB48系グループのファンの中で、どれだけSNH48が受け入れられるかという点にある。

alanの日本人ファンの人数を、SNH48の日本人ファンの人数が超える日は、遠からず来るだろう。

そうなったときに、SNH48が中国大陸側でどういう扱いを受けるか。日本に媚びたグループだと叩かれてあっさり潰れるか、上海ローカルのタレントとして日銭を稼ぎながらほそぼそとやっていけるか。

そこに民間交流レベルでの日中関係の一つの「症状」が出てくるはずなので、それを目撃したいがために、SNH48の知名度を日本側で高める努力をしているところだ。

alanの場合は逆だ。

alanはまず日本でデビューして、avexという大型レーベルが膨大な資金をつぎ込んで売り出したが、映画『レッド・クリフ』とのタイアップが最大限だった。その後、中国へ帰国するまでの人気の下降は悲惨としか言いようがない。

これは決して日中の民間交流ではない。avexという大型レーベルの大失敗の物語である。

SNH48の場合は、たしかにAKB48系グループに大きな資金源はあるが、その資金はSNH48運営には流れていない。現地のSNH48運営は自前の資金繰りでSNH48を回している。現地制作スタッフのお粗末さを見ればそのことはすぐにわかる。

SNH48運営が制作する公式映像や公式写真よりも、現地ファンが音響をミックスするライブ映像や、現地ファンの撮影するライブ写真の方が出来が良いという場合さえある。

そういう日本側の資金に頼らない、また、avexのような大型レーベルの大きな資金に頼らない、手作り感あふれるSNH48が、日本のAKB48系グループのファンの中で新たなファンを獲得できれば、こちらの方こそ本物の日中の民間交流に近いと言えないだろうか。

以上のような点で、SNH48の方が断然面白いのである。

alanの日本での活動再開について忌憚のない意見

alanのFacebookが開設されて、日本での活動を再開すると予告されている。

Alan 公式フェイスブック

日本のalanファンが喜ぶのは当たり前だ。僕も以前alanファンだった人間として、alanが日本で再び活動できることは喜ばしい。ただし「まともに」活動できる限りにおいてだ。

ご承知のように中国に帰国して以降、alanが日本で発売した唯一の日本語曲は『DREAM EXPRESS ~夢現空間超特急~』という、テレビ東京系放送の日中共同制作アニメ『トレインヒーロー』主題歌。

この『トレインヒーロー(高鉄英雄)』は中国本土では全く話題になっておらず、話題になるときには必ず酷評されるというCGアニメだ。じっさい中国大陸の上質なアニメ作品と比べると、このCGアニメの映像やストーリーなどあらゆる面でヒドい出来である。

そんなアニメの主題歌を歌うのと同じ程度の活動しかできないのであれば、alanに日本での活動を再開してほしくないというのが、僕の個人的な意見だ。そんなことをして一定の実績をあげた日本での過去に、わざわざ泥を塗る必要はない。

そして中国大陸のalanファンの反応も微妙だ。

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alanが中国でリリースした『天地問剣』というシングルについて

alanが中国で久しぶりにシングルをリリースしたようだ。『天地問剣』という曲。ネット配信のみでCD発売はなし、宣伝活動はなし。プロモーション・ビデオもなし、といった意味不明の状態。
*)2013/08/23追記:同ゲームのalan特設サイトが出来たようなのでリンクを貼っておく。
問剣 – 阿蘭
この曲は百度が最近新たに開始したオンライン格闘ゲーム『問剣』の主題歌とのこと。
『問剣』についてはこちらの中国ウィキペディア「百度百科」に記事がある。この記事にalanが主題歌を歌っていることも書かれている。
実際のゲームサイトはこちら。Windows用のソフトウェアをインストールしてプレイするらしい。
この手のオンラインゲームには全く無知なのだが、中国の若者の間でオンラインゲーム市場がすでに過当競争になっていることは分かる。
というのは、SNH48(AKB48の上海姉妹グループ)一期生のメンバーに、『League of Legends 英雄聯盟』や『Defense of the Ancients (DOTA)』というオンラインゲームのヘビーユーザーがいるからだ。
一つの指標として、中国2ちゃんねるの掲示板の参加者数を見てみる。「LOL(英雄聯盟)」掲示板は2013/08/22現在で1,886,716人、「DOTA」掲示板は1,280,282人である。
alanが主題歌を歌う『問剣』はまだサービス開始されたばかりということもあり、「問剣」掲示板参加者は、たったの685人しかいない。
すでに過当競争(レッド・オーシャン)状態の中国オンラインゲーム市場で、百度が話題作りのためにalanを起用したのかもしれないが、今から「LOL」や「DOTA」並みの人気ゲームになるのは、まず不可能だろう。
しかし、サービス開始したばかりのオンラインゲームの広告宣伝への参加と言えば、SNH48が昨年2012/10デビューしたばかりの頃、台湾の『闘魂ONLINE』というオンラインゲームのCMキャラクターになった。台湾のテレビCMにも、宮澤佐江とSNH48一期生メンバーの数名が登場した。
このことを考えると、alanは2007/11日本デビューで、すでに芸能活動7年目にもかかわらず、帰国後の中国大陸でいかに苦労しているかがわかる。帰国後に発売したアルバムは1枚しかないのだ。
2013/08/21日本で久しぶりに発売された下記のシングルも、ほとんど売れないだろうことは想像にかたくない。