安冨歩『原発危機と「東大話法」』を読んだ
安冨歩著『原発危機と「東大話法」―傍観者の論理・欺瞞の言語―』(明石書店)を読んだ。 本書は東京大学教授である著者が、これまで原子力発電を推進してきたり、福島第一原発事故後も原子力の安全性を主張したりしている、主に東京大学出身の学者たちの「傍観者」性や「欺瞞」性を論じている。もちろんその矛先が著者自身にも向けられていることを、著者は自覚している。 本書の白眉は、香山リカの小出裕章助教批判や、池田信夫の原発に関するブログ記事が、いかに「東大話法」的かをこと細かに論証している部分にある。 後半の第4章、第5章については、人によって見解は分かれるだろうが、前半の香山リカや池田信夫の「東大話法」の検証 続きを読む 安冨歩『原発危機と「東大話法」』を読んだ