愛と苦悩のコロナ闘病記 その6 療養施設のしくみ

宿泊療養施設のしくみ

ホテル内で感染者がスタッフや常駐の看護師さんと顔を合わせる場面はいっさい無い。すべては館内放送と電話によるコミュニケーションになる。

筆者の施設の場合、感染者用のエレベータが止まる階数は8階から12階に限られていた。感染者が複数のグループに分けられ、別グループは別エレベータだったのかもしれない。

スタッフや看護師さんは下層階で仕事をされていたのではないか。

宿泊中、感染者のほうからスタッフや看護師さんに連絡することは、体調に異変がある場合以外にはない。そもそも宿泊療養は体調が安定していることが入所の条件だ。

一日のスケジュールは以下のとおり。

7:00朝の計測:体温、血中酸素飽和度、脈拍数の測定と報告
8:00~9:00朝食
10:00~11:00看護師が報告された数値をもとに、各室感染者へ内線で体調確認
12:00~13:00昼食
16:00夕方の計測:体温、血中酸素飽和度、脈拍数の測定と報告
18:00~19:00夕食

自分の部屋から出られるのは食事のときだけ。それぞれ区切りの時間になると、各部屋に館内放送で通知される。

また、食事の1時間前には今から事務作業のためエレベーターが停止するとの放送がある。スタッフが玄関ロビーに弁当やアメニティーのセッティングをするためだろう。

食事の時間になると感染者は三々五々、玄関ロビーにエレベーターで降りていく。なぜかエレベーターが4人以上の密度になることはなかった。そのわりに玄関ロビーに毎回並ぶ弁当はかなりの数だった。

弁当は弁当箱とおかず+ごはん+漬物+デザートの基本構成は同じだが、中身は毎食変わる。

弁当の他にはカップラーメン、スティックタイプのインスタントコーヒー、毎回1人1個限りのスナック、紙コップ、日本茶のティーバッグ、日本茶とミネラルウォーターのペットボトル、ティッシュペーパー、小さな袋入りの衣料洗剤などなど、アメニティーは意外に充実していた。

弁当を温めたい人のために電子レンジも3台並んでいる。

さらに奥のスペースには80リットルくらいのゴミ箱が整然と30個ほど並べられ、弁当ガラやペットボトルを分別せず捨てる。

ホテルのリネン類のうちユニットバスの足ふきマットと枕カバーだけは週に2回、洗濯済みのものが並べられ、交換できる。

1時間で弁当を食べきれなければ、次の食事時間のときまでに済ませ、弁当ガラもそのとき捨てればいい。ゴミを部屋にためこむことはない。熱いコーヒーやお茶が飲みたければ部屋の電子ケトルで湯を沸かして淹れればいい。

朝、夕の計測に必要なパルスオキシメーターは各部屋備え付けがあるが、体温計は自分で持ち込む必要があった。

ヘアドライヤーもあり、テレビもあるので、男性であればタオル類と着替えさえたっぷり持ち込めば、とても快適に過ごせる環境に驚いた。

つづいて1日2回、体温、血中酸素飽和度、脈拍数を報告するクラウドシステムについて書いてみる。