友人の陥ったカフカ的状況(3)

(つづき)

(注記:あまりに誤解が多いので注記しておくが、下記の内容はソリトンシステムズ社の「DME」という製品とは全く無関係である。くれぐれも誤解のないようお願いしたい)

そういうわけで筆者の友人は、会社の広報担当者が友人の自作自演だと決めつけている点はあきらめることにした。

友人の会社の広報担当者は、会社に対して製品Dから製品Gに切り替えるさせるために、友人が自作自演で騒ぎを起こそうとした、そう勝手に解釈したようなのだ。

友人としてはとんでもない濡れ衣を着せられ、社内での信用も一定程度失ったわけだが、そこで強く反論するのは、いかにも日本的社風の企業ではかえって危険である。

そこで友人は、前回も書いたように、管理職T氏が、社内で友人が製品Dに反対している事実を、導入業者に意図的にリークした結果、その導入業者が友人を陥れる工作を始めたと仮定した。

そのため友人は、広報担当者に呼び出された席では、いったん個人ブログから製品Gと製品Dの比較記事をすべて削除するかどうか検討する、と回答し、じっさいに削除したものの、その記事を復活させ、導入業者の出方を見ることにした。

もし本当に製品Dの導入業者が、管理職T氏からのリーク情報をもとに友人を不利な立場に追い込もうとしているなら、さらに追撃してくるはずだと考えたからだ。

そして友人の予想通り、製品Dの導入業者は次の一手を打ってきた。

友人が今度は管理職T氏と、そのさらに上の管理職Z氏に呼び出しを受けたのだ。

そして管理職T氏が自分の口から、「製品Dの導入業者からクレームが入っている」と友人に告げ、ブログの記事を削除するよう迫った。

このことで友人は管理職T氏が、製品Dの導入業者の利益のために動いていることを確信した。

なのでその場で友人は、「製品Dの導入業者が個人のブログの内容に不満があるのであれば、そのブログの作者に直接抗議すればよいのであり、なぜわざわざ作者の勤務先の上司に抗議するのか。作者本人ではなく勤務先に抗議するというやり方は、きわめて卑怯ではないか」と抗弁した。

この抗弁はもっとも過ぎるので、さすがに管理職T氏も管理職Z氏も返す言葉がなかったらしい。

ただ、導入業者との関係を悪化させるのはよろしくないので、賢明な判断を期待していると、友人は告げられて、その場は終わった。

この二度目の呼び出しによって、友人は管理職T氏が、自部署の社員の立場よりも、製品Dの導入業者の利益を優先していることを確認できた。そのことで、最初に社内の状況を製品Dの導入業者にリークしたのが、管理職T氏であることを確信した。

したがって友人は、自分の匿名ブログから製品Dと製品Gの比較記事を削除する必要はないと判断したらしい。

個人的にはそこで引き下がっておけば、この後のゴタゴタを防げたと思うのだが、友人は引き下がらなかったらしい。

自分の社内での立場を悪化させようと、導入業者まで利用した管理職T氏の姑息なやり方に、友人は納得できなかったようなのだ。

そして友人はさらに製品Dと製品Gの比較記事を書き続けることにした。そしてそれは、管理職T氏と製品Dの導入業者がつながっていることを、さらに確認するためでもあった。

その結果友人は、製品Dの導入業者の本当の恐ろしさを知ることになる。

(つづく)