日経ビジネスオンライン、小平知良記者のトンデモ・クリーンヒット記事

週明けいきなり、日経ビジネスオンラインにまたまたトンデモ記事を見つけてしまった。
『「オリンパス問題で日本社会が問われている」の違和感~日本のガバナンスばかりが責められているけど』(2011/12/12 日経ビジネスオンライン 小平知良記者)
欧米メディアはオリンパス問題で、日本社会を非難しているが、欧米企業だってエンロンやワールドコムなど、他国のことを言えないじゃないか。そういう主旨の記事だ。
はっきり言って、この小平知良という記者は今回の問題の本質を完全に見誤っている。
オリンパス問題がなぜ欧米から責められているか。それは、日本社会に自浄作用がないことが分かったからだ。
確かに米国ではエンロンやワールドコムの事件があった。しかし米国はそれを自国の法制度で見つけ出し、対策を打つことができた。法律が整備されても、それを破る企業は新たに出てくるが、その不正行為をあぶり出すしくみが、欧米社会には組み込まれている。
ところが、今回のオリンパス問題は、外国人が社長になるまで明るみに出なかった。
初の外国人社長が過去の不正を知り、それを内部告発して初めて明るみに出たのだ。監査法人も、行政の監督官庁も不正を見抜けなかった。
いわば、日本社会にあるすべての制度を動員しても、明るみに出せなかった不正行為が、たった一人の外国人によって、いとも簡単に明るみに出た。しかも欧米メディアが突き上げるまで、会社に残った日本人経営者たちは、退陣しようとさえしなかった。
しかも日本の企業社会は、米国がエンロン事件などをうけて整備したSOX法をわざわざ輸入して、J-SOX法と通称されるしくみまで作ったのに、それにもかかわらず自浄作用が働かなかった。
欧米諸国は、この日本社会の自浄作用のなさを非難しているのだ。
これこそ日本社会の最大の問題点であるのに、それを個別企業の問題に矮小化し、「日本のガバナンスばかりが責められている」などというサブタイトルまで付けてしまう小平知良記者は、とっても恥ずかしい。