フランス高級誌記者が嵐の日本PR映像に的はずれな批判

Newsweek日本版編集部ブログのこの記事『嵐の日本PRを外国人がメッタ切り』(2011/08/19 10:30)。
東京在住のフランス『フィガロ』誌の記者、レジス・アルノー氏が、日本の官公庁が外国人観光客を誘致するために作成した、嵐が出演するPR映像をこき下ろしているらしい。
僕は、このレジス・アルノー氏こそ自分の日本への愛情をはき違えていると言いたい。
そのPR映像はこちら。

なぜ観光庁のお役人が嵐を選んだのか。それは嵐が中国や台湾、東南アジアの日本好きの若者たちに人気があるからだ。
そもそも人口としての母数が、欧州に比べて圧倒的に多く、これから経済成長もし、将来、高所得者層になるかもしれない、そういう東南アジアの日本好きの若者向けに、嵐を起用するのは、むしろ適切な判断だ。
一方、アルノー氏は『フィガロ』というフランスの保守的な高所得者層向けの雑誌の記者である。
いったい誰が、極めて人数の限られた欧州の高所得者層、しかもおそらくは中年を迎えているような観光客をメインターゲットにするだろうか。
確かに、日本へ旅行くれば、一人あたり落としていくお金は、欧州の高所得者層の方が多いだろう。
しかし長期的に見れば、圧倒的に人数の多い東南アジアの日本好きの若者たちに、たびたび来日してもらえば、その若者たちは間もなく家庭を持ち、子供を産み、その子供たちも日本に来る可能性が高いのだから、日本の観光業にとってはありがたい。
そういう世界における日本の位置、そして「斜陽」を迎えた欧州という現実を、このレジス・アルノー氏は全く理解していない。こういう勘違いインテリ欧州人には、日本に観光に来ていただく必要はもうないだろう。
あっ、いまナターシャ・サンピエの『天使が私の扉をたたく』という曲のプロモーション・ビデオを思い出して寒気がした。

つい数年前のフランス人(ナターシャはカナダのフランス語圏出身だが)の日本に対するイメージなんて、いまだにこれほど目もあてられない誤解に満ちているのだ。
そんな「斜陽」のフランスの、しかも保守派高級誌の記者に、上から目線でいちいち日本の観光庁のPR映像にケチなどつけて欲しくない。