alan、活動の中心を中国に移す、について敢えてゴシップ的に

どうでもいい人にとってはどうでもいい話だが、エイベックス所属、中国四川省美人谷出身の女性歌手alanが、2011/07/31に東京・人見記念講堂で3rdコンサートを行った後、活動の中心を日本から中国に移すとのこと。

alan本人がTwitter(ツイッター)とアメブロで発表した。
その後の情報によれば、中国でのavex Chinaとのマネジメント契約は打ち切られ、現地の芸能事務所に移籍するらしい。レコード会社は日中とも変わらずエイベックスのままとのこと。
詳細は、alanが来月中国へ帰国し、しばらく休養をとったあと、中国での発表となるらしい。
日本のalanファンとして気になるのは、日本でのエイベックスとのマネジメント契約がどうなるか、ということだろう。
中国で別事務所に移籍するのに、日本でエイベックスがalanのマネジメントを続けるとは考えづらい。日本ではマネジメント事務所に所属せず、純然たる「外国人タレント」として活動する可能性もある。
2011/07/04から07/14まで、中国ツイッター「新浪微博」で、中国側でalanの活動をコーディネートしていた、いわゆるavex ChinaのA&Rである中山邦夫氏が、alanのPV制作を、回想するツイートを連続投稿していた。これが実はalanがavex Chinaを去ることをほのめかしていた、というわけだ。
中山邦夫氏の一連のツイート(新浪微博より)
「なつかしいPVメイキング-1」
「なつかしいPVメイキング-2」
「なつかしいPVメイキング-3」
「なつかしいPVメイキング-4」
「なつかしいPVメイキング-5」
「なつかしいPVメイキング-6」
また、alanのプロデューサである菊池一仁氏が、最近クラブDJとしての活動も始めたことは、日本で彼女の楽曲をプロデュースする仕事の予定が、今後入っていないことを暗に示していたのかもしれない。
以前からこの「愛と苦悩の日記」に書いてきたように、そもそもエイベックスは、中国人の彼女を日本で売り出すために、体系的な日本語教育や、日本社会への適応教育など、十分な準備をしなかった。
この点は、ローラ・チャン(中国・杭州出身)の所属事務所が、本格的なデビュー前の彼女を日本語学校に通わせ、日本のホストファミリー宅にホームステイさせていたことと比べるとはっきりする。
楽曲のクオリティと歌手の実力さえあれば、日本人歌手と同じようなプロモーションをすれば売れると楽観していたふしがある。じっさいには、日本のマスメディアの扱いは、中国人タレントといわゆる韓流スターとではまったく違う。
先日、エイベックスは韓国のYGエンターテインメント社との共同レーベル「YGEX」を設立したが、ユニバーサル所属の少女時代やKARAがこれだけブレイクした後では、やや遅すぎる。
エイベックスはかつてS.E.Sや天上智喜といった韓国人女性グループを日本で売り出しているが、どちらも鳴かず飛ばずで、BoAが唯一の外国人女性歌手の成功例と言って良い。
ただ、BoAの成功にしても、男性グループ東方神起の成功にしても、日本で売り出すためのアーティストとしてのマネジメントの基礎は、韓国のSMエンタに依存していた。エイベックスはノウハウを持っていなかった。
その意味で、alanの3年半にわたる日本での活動が、映画『レッド・クリフ PartII』主題歌『久遠の河』の1曲以外に、大きな実を結ばなかったのは、エイベックスが外国人歌手のマネジメントについて、S.E.Sや天上智喜、東方神起のケースから、何も学ばなかったことを示している。
エイベックスがalanを、タレント・マネジメントも含めて担当し、日本で売り出そうとしたのは、明らかに実力を超えた無謀な試みだったと言わざるを得ない。
なので、活動の中心を中国に移すというのは、エイベックスのマネジメントに、不満を抱いていたかもしれない、中国のalanファンにとっては朗報だろう。
ただ、中国のalanファンたちは、どうやら菊池一仁氏の作曲したクオリティの高いJ-POPを、alanが歌えなくなるおそれがある点だけは、かなり残念に思っている。
ところで、日本で小さな成果しかあげられなかったalanが、中国大陸を中心に活動するのは、決して平坦な道とは言えない。それはalanが中国語アルバム『蘭色』をリリースしたときのことを思い出せば分かる。
alanは初の中国語オリジナルアルバム『蘭色』をリリースしたとき、しばらく中国大陸でプロモーション活動をしていた。
彼女がビビアン・スーと同じように、日本で有名になってから帰国して活動する「逆輸入」を狙っているのではないかと、中国で軽く非難された経緯がある。
「alanはビビアン・スーの模倣を否定:日本デビューは”逆輸入”ではない」
百度の掲示板サービス「貼吧」の「oricon板」のスレッド
ビビアン・スーは台湾出身なので、何か問題を起こすと大陸でバッシングされるのは仕方ないが、alanも漢族ではなく、チベット族という少数民族だ。
また、ビビアン・スーに比べて日本での知名度、成功度がはるかに低いことから、帰国後、大陸で本格的に活動を始めるとき、ある程度のバッシングを受けると思われる。
さらに、よくよく考えてみると、alanの方からavex Chinaとのマネジメント契約解除と、活動の中心を日本から中国へ移すことを、日本のエイベックスに申し出る理由が見当たらない。
性格的には負けず嫌いで頑固なalanが、自分から日本市場での「負け」を認めるなどということは考えづらい。
あくまで個人的な推測だが、今回の件はエイベックスが、中国人歌手を日本でプロモーションするのは事業として成り立たないと判断し、alanを切ったのではないか。
もちろんalanを取り巻く日本人スタッフたちは、日本で活動を続けるべく経営陣と掛け合ったに違いないが、現実的に成果が出ておらず、このような結論になったのかもしれない。
このことと、エイベックスが韓国のYGエンターテインメントと共同レーベルを設立した時期が合致するのも、おそらく偶然ではない。日本市場では中国人アーティストがブレイクする可能性はないと、エイベックスの経営陣は判断したに違いない。
それにしても悔やまれるのは、エイベックスの中国人タレント・マネジメントの準備不足だ。
alan本人に全く責任がないとは言わないが、日本で彼女を本当にブレイクさせたかったのなら、無理にでも日本語学校に通わせたり、日本文化に適応させたりする努力をすべきだった。
ただ、先日2011/07/10のニコニコ生放送「alanと一緒に過去のライブを見よう!DVD視聴会」の最後で、alanが大泣きして悔しさをにじませていたのは、alanが自分の責任も感じていたからではないか。
自分は精一杯の努力をしたのにブレイクしなかった、という認識なら、alanはどこかで必ず間接的にエイベックスに対する怒りを吐露するはずなので。
以上、下らないことをつらつら書いてきたが、alanが活動の中心を中国に移すことになっても、どこのスポーツ新聞も、週刊誌も取り上げないので、あえてスポーツ新聞の芸能欄的な「下品さ」も含めつつ書いてみた。
ゴシップはタレントがブレイクするために必要なものであって、芸能界はきっと、清く正しく美しくだけで人気がでるほど、なまやさしい世界ではないはずなので。