パチンコ屋を閉めろという石原都知事のポピュリズム

東京電力管内にある飲料自販機をすべて止めても、真夏の電力需要ピークの0.5%程度の節電効果しかないことは、昨日ここに書いたとおりだ。
「自販機を止めろという石原都知事のポピュリズム」(2011/04/14)
では、石原都知事がもう一つやり玉にあげているパチンコ店についても、試算をしてみようと思ったら、もうやっている人がいた。
「パチンコ店の消費電力量を調べてみた ~パチンコ店閉鎖で、50万世帯分の電力が浮く?」(ブログ「不楽是如何」2011/03/22)
ただ、あえて申し上げると、このブログ記事の分析は不十分だ。夏の電力需要ピークに対して、どれくらいの節電効果があるかまでを計算していないためだ。
このブログの筆者の計算によれば、東京電力管内のパチンコ店をすべて閉店したとすると、約50万世帯分の電力が節電できるとのことだ。読売新聞の試算でも43万世帯とのことなので、50万世帯弱といったあたりが、正確な数字と思われる。
奇しくもこの数字は、東京電力管内にある飲料自販機の、世帯数換算とほぼ同じ数字だ。
つまり、東京電力管内にあるパチンコ店をすべて閉店したとしても、飲料自販機と同じように、一般家庭だけでなく、すべての電力需要に対する割合で見れば、約0.5%の節電にしかならない。
つまり、石原都知事のアイデアを忠実に実行して、東京電力管内のすべての飲料自販機を止め、パチンコ店もすべて閉店したとしても、合計で真夏の電力需要ピークの1%程度の節電にしかならないということだ。
1%というのは、日々刻々と変動する真夏の電力需要の誤差の範囲内と言え、やらないよりやった方がいいにしても、まったく決定的な対策にはならない。
たった1%の削減にしかならない施策を、いかにも決定打になるかのように石原都知事は言いふらしたのである。
この無責任なデマゴーグのおかげで、いま各種マスコミや民主党政府がふり回され、清涼飲料水業界やパチンコ業界が目のかたきにされている。
それよりも中小事業者をふくむ事業者が、それぞれ抜本的な節電対策をとることこそ根本的な対策として本当に重要な議論である。
本当に議論すべき問題から、世論の目をそらすような、石原都知事の軽々しいデマゴーグは、迷惑以外の何ものでもない。
まったく石原都知事などに投票したのは誰なんだ。同じ東京都民として、他の東京都民を軽蔑する。