東証のご都合主義的な上場規則緩和

NHKニュースを見ていて、ただただしらけてしまった。
『東証 ベンチャー企業に説明会』(NHKニュース 2011/01/19 19:14)
上場する企業の数がピーク時の10分の1程度の落ち込んだので、東京証券取引所が今日、ベンチャー企業を対象に、積極的に上場して欲しいという説明会を開いたという。
しかも上場しやすいように、今年2011/03をめどに上場規則を緩和するという。
とあるベンチャー企業の役員が登場して、説明会を聞く前の体の取材では、「海外展開するために上場で資金調達したいのはやまやまだが、ベンチャー企業はすぐに利益が出ず、上場基準を満たさないので大変だ」と答える。
そして説明会を聞いた後の体の取材では、「規則も緩和されるということで希望がもてる」と答える。
上場企業に勤める会社員の僕としては、アホらしくて見ていられない。
そもそも赤字企業の上場を規制したり、悪名高い日本版SOX法で内部統制のような大変な業務負荷を上場企業に義務づけたりする制度を、容認してきたのは株式市場を運営する当事者のあなた方でしょうが、とツッコミたくなる。
それを、上場するベンチャー企業が激減したからといって、韓国やシンガポールの株式市場との競争に勝つためと、ご都合主義的に上場規則を緩和したり、説明会でベンチャー企業と監査法人を引き合わせることまでやる。
監査法人も監査法人で、一方では監査報酬を受け取っている顧客企業が上場廃止になれば報酬がなくなるのに、他方では内部統制の外部監査で同じ顧客企業の決算書に文句をつけて、さらに報酬を得る。
上場をめぐる全てが猿芝居のように見えて、上述のニュースを見ていて、ただただしらけてしまったというわけだ。