mixiアプリに関する誤情報について

mixiの個人情報管理のずさんさについて。
2009/11にmixiの「サンシャイン牧場」アプリで個人情報4,200件が漏洩するということがあった。
『mixiアプリ「サンシャイン牧場」ユーザーの個人情報4200件が閲覧できる状態に』(ITmedia News 2009/11/04)
当時のmixiは、外部企業が運営しているmixiアプリからの個人情報漏えいであり、mixi自身には責任はないと主張している。
言い換えれば、mixiアプリの個人情報管理がいかにずさんかについて、お勉強しないままmixiアプリをインストールした利用者が悪いのであって、mixiに責任はないということだ。
それはmixiアプリ開発者向けのこちらのページを読めば分かる。
「取得できる情報について」(mixi Developer Center)
要約すると、すべてのmixiアプリの開発者は、mixiアプリをインストールしてしまったユーザから、現住所、年齢、生年月日、性別などの情報を取り放題ということだ。
たしかにここまで個人情報が危険にされされるのに、その危険性さえ認識せずmixiアプリをインストールするのは、免許のない調理師が調理したフグ刺しを食べるようなものだ。
mixiの言っていることはもっともで、うっかりmixiアプリをインストールしてしまった利用者に全面的に非がある。
もっと分かりやすく言えば、mixiアプリは、自分がmixiに登録した個人情報を漏えいさせるために存在するようなもので、そのことはmixiがとっくに公表済みなわけだ。
だとすれば、mixiアプリをインストールした人は、「自分の個人情報はどうなってもいいです!」と宣言しているに等しい。まさに自業自得。
mixiが提供した新しい娯楽に、何も考えずにうかうかと乗ってしまった利用者に全面的に責任がある。mixiにはまったく責任はない。
それを証拠に、mixiはmixiアプリに関する「誤情報」について、利用者に注意を促している。「誤情報」というのは、mixi側からすると要するに迷惑千万なデマなので、以下「デマ」と書く。
その「デマ」というのは、mixiの設定変更ページにある「未利用アプリのプライバシー設定」に関するものだ。
「デマ」の内容は、「未利用アプリのプライバシー設定」ページのチェックマークを全て外さなければ、mixiアプリを運営している外部業者に自分の個人情報が漏れてしまうから注意しましょう!というものだ。
それに対して、mixiは次のように反論している。
「『未利用アプリのプライバシー設定』で基本情報・プロフィール情報の公開にチェックを入れていただきましても、全体公開の情報のみアプリに表示されます。」
分かっただろうか。正直言って、僕は日曜日の午前中に、リラックスして仕事のことを完全に忘れ、ネットでいろいろと調べて、初めてこのmixiの反論の意味が分かった。
mixi利用者の個人情報が、mixiアプリ業者に公開されるのは、以下の場合のみということらしいのだ。
(1)自分自身がmixiで「全体に公開」と設定し、かつ…
(2)「未利用アプリのプライバシー設定」画面でチェックマークを付けていない情報について…
(3)自分のマイミクがmixiアプリを利用している場合
ちょっと読むと、mixiは正しく個人情報を管理しているように見えるが、疑問が残る。
まず(1)について。
mixi利用者が自分の個人情報を「全体に公開」と設定するときの「全体」というのは、mixi利用者の立場からすれば「mixi利用者全員」という意味だ。
なので、仮にmixiアプリ業者の従業員の中に、mixi利用者でない人がいたとしたら、その人に対してまで公開を許可したつもりは全くない。
ところがmixi側は「全体に公開」と言ったときの「全体」に、mixiアプリ業者で働いている、非mixi利用者まで含めてしまっている。
この見解の違いをmixi利用者にはっきり説明せず、自分たちの思い込みを勝手にmixi利用者に押し付けているのは、明らかにmixi側に非がある。
つぎに(2)について。
なぜ個人情報を公開するかどうかの選択について、初期値が「公開」になっているのだろうか。
なぜmixi利用者が個人情報を非公開にしたいときに、わざわざその初期値を変更して非公開にしなければいけないのか。
ただ、この点についてはmixi側が正しいと言わざるをえない。mixiに利用者登録した時点で、mixiが自分の個人情報を自らの事業の目的に利用することに同意しているからだ。
mixiが金儲けのために手を広げて、個人情報の管理がずさんなアプリ業者にmixiアプリの運営を許可したとしても、残念ながらmixi利用者はmixi側に抗議する資格はない。
この時点で、(3)についていろいろ考えるまでもなく、本当に個人情報を守りたい人は、mixiのようなものに登録すべきでないのだが。
つぎに(3)について。
個人情報を守りたいmixiの利用者は、自分のマイミクさんが、mixiアプリを利用しているかどうか、いちいち気にしなければいけないということだ。
個人情報をどう取り扱うかは、本来は本人の意思だけによるべきだが、mixiに登録した瞬間、あなたはその個人情報の処分の権限を、マイミクさんたちにゆだねることになる。
というより、それ以前に、「自分の個人情報の処分を他人にゆだねなければならない」という仕組みになっているmixiに、あなたはいずれにせよ個人情報の処分をゆだねてしまっている。
こんな風に、仕事が休みの日にじっくり考えなければいけないほど、mixiの個人情報管理というのは、mixi側が定めていて、利用者にていねいな周知活動もしてくれない暗黙の前提条件がいくつかある。
以上からすると、あなたの個人情報が漏えいしたとしても、mixi側の言うとおり、やっぱりmixiみたいなものに登録してしまったあなたが悪い。
そう、mixi側の主張は完全に正しいのだ。
あなたは個人情報を公開するかどうかをmixiにゆだねることを条件に、mixi登録したのだ。
だから、mixiのいう「全体」と自分の思っている「全体」が違っていようが、mixiがどんなに個人情報管理にずさんな業者にmixiアプリの運営をまかせようが、マイミクがmixiアプリを使っているかどうかいちいち確認する手間がかかろうが、すべては、mixiというSNSを選択した、あなたに責任がある。
だからmixiに文句を言ったり、mixi側の言う「デマ」を拡散しているヒマがあったら、一刻も早くmixiから退会すべきだ。
それがネット社会における自己責任というものである。
…と、ミクシィの笠原社長は言いたいのである。その辺のところはmixi利用者なら分かってあげないと(汗)。