alanのCLUB MIXアルバムを発売して若年層リスナーに訴求してみては?

エイベックス所属の中国四川省美人谷出身の歌手、alanは日本デビュー丸3年になる。しかし『RED CLIFF Part2』の主題歌『久遠の河(大江東去)』以外に大きなヒット曲がない。
中国人歌手としてはテレサ・テン以来の成功であることは確かだが、テレビ番組への出演が少なすぎる。おそらく日本での知名度は、バラエティー番組によく出演するローラ・チャン(杭州出身)よりも低いと思われる。
alanの歌唱力を日本のリスナーに再発見してもらうためには、時代劇とのタイアップはあまり適切ではないと考える。
『龍馬伝』のような例外を除いて、時代劇の主要な視聴者は熟年層、高齢者であり、音楽ではJ-POPではなく、ニューミュージック、演歌、歌謡曲のリスナーである。
若いリスナーに訴求しない売り方をしているalanが、avex協賛のイベントで、ICONIQやGIRL NEXT DOORなど、若いリスナーに遡及する売り方をしている歌手たちと同じ舞台に立つのは、alanの「販売戦略」に一貫性がない証拠だ。
alan自身は正規の声楽教育を受けた歌手として、専門性を発揮したいと思っているかもしれない。しかし、若いリスナーに訴求するには、むしろ制作費をかけず、remixだけを行って、過去のシングルをclub mixのアルバムとして発売する方がよいと考える。
alanの過去の楽曲そのものの水準が高く、alan自身の歌唱力も高いからだ。過去の素晴らしいalanの楽曲を再発見してもらう目的で、club mixのシングル曲集をアルバムとして発売することには十分な意味があると思う。
日本の若いリスナーは、音楽CDにもコストパフォーマンスを求めるので、十分な長さにremixした過去のシングルを満載にしたアルバムを発売すれば、かなりの「お得感」が出るので、一定の売上が期待できると考える。
いずれにせよ、熟年層や高齢者をターゲットにするなら、数か月に1枚ペースのシングル発売は多すぎる。若年層をターゲットにするなら、時代劇や歴史映画とのタイアップ、歌謡曲やニューミュージックの音楽家が作詞・作曲した楽曲のシングル発売は不適切だ。
ただでさえ中国人歌手は日本で受け入れられるのが難しいのに、いつまでたってもalanの「販売戦略」に一貫性がない理由が、正直言うと、僕にはよく分からない。
alan本人の希望を採用している結果なのか、それともalanの販売戦略を考えるavexのスタッフが、いつまでも試行錯誤を続けているだけなのか。
あまり様々な方面に手を広げず、alanの名前を聞けばすぐに音楽性が思い浮かぶような、明確な路線を打ち出す必要があるのではないか。
僕も一人のalanファンとして、最近のalanが一体どういう音楽性を目指しているのか、さっぱり理解できないのだ。『愛は力』のようなクラシック歌曲風のシングルは、正直言って全く購買意欲をそそられない。
来年発売されると推測される3rdアルバムで、何かの解答が出ることを期待している。