「日中関係は2005年以上に悪化する」わけがない『天天向上』日本ロケ

先日この「愛と苦悩の日記」でご紹介した日経ビジネスオンラインの記事は、やはりトンデモ記事だった。
『日中関係は2005年以上に悪化する~中国で最も注目を集める日本人、加藤嘉一氏が予測する尖閣問題の今後』(日経ビジネスオンライン 2010/10/07掲載記事)
先日、中国四川省出身、エイベックス所属の美人女性歌手alanが、半年ぶりに中国・湖南衛星テレビの人気バラエティー番組『天天向上』に出演したというので、PPTVというP2Pソフトで見ていた。
この番組、たまに海外ロケをしているらしく、alanが出演した今回は日本の伝統文化と最新の流行にふれようという日本ロケだった。
alanが京都の太秦映画村でロケをしたのを、彼女のTwitter(ツイッター)で知っていたので、早く登場しないかと見始めた。
するといきなり、冒頭で驚くべきナレーションが…。
「私たちが日本ロケに来て三日後、驚くべきニュースが耳に入った」うんぬん。そう、尖閣諸島の漁船衝突事件で船長が逮捕されたニュースだ。
中国外交部の姜瑜女史の記者会見など、CCTVのニュース映像が短いカットでつながれ、いかにも重大事件といった感じの深刻な口調のナレーション。
これはまずいぞ、と思ったのもつかの間。その後、「日本は小さな国土に世界第二位の経済力を有し、中国の先人たちはこれまで日本に留学することで、多くのことを学んで帰り、中国の発展に寄与してきた」うんぬん。
要するに、これから日本特集を放送するための口実ということが見え見えのエクスキューズがしばらく続いたのだ。
なぜエクスキューズであることが見え見えかと言えば、この後1時間以上にわたって、京都の舞妓さんに始まって、着物を着た時の礼儀作法、太秦映画村でチャンバラと忍者、懐石料理、場所は東京に移り、メイド喫茶、上海でコンサートを行う予定だったSMAPのインタビュー、ANAの機体整備工場の社会見学までが、コント仕立てで紹介されたからだ。
(ちなみにメイド喫茶のロケには台湾で活躍中の中国語ペラペラの日本人、佐藤麻衣さんが出演していた。ちなみに佐藤麻衣さんは吉本興業所属)
尖閣諸島の事件から1か月も経たないうちに、日本の伝統文化と最新の姿を、決してマジメにではなく、人気バラエティー番組らしく延々とコント仕立てで紹介する番組を放送しても、特に問題ないのだ。政府の強い規制を受けているはずのテレビ局が、である。
これが現実の中国とすれば、今回の尖閣諸島の事件で、中国と日本の関係が2005年よりも悪化するという観測が、見当違いもはなはだしいものだとわかる。
たぶん先日の日経ビジネスオンラインで、北京支局長のインタビューに答えていた加藤嘉一氏は、とってもマジメな人なので、『天天向上』のような下らないバラエティー番組は見ないのだろう。はは(汗)