日経ビジネスオンライン連載コラム『英語の公用語化って何?』に異論

日経ビジネスオンラインに『英語の公用語化って何?』という河合江理子氏の連載コラムについて一言。
日経ビジネスオンライン連載コラム『英語の公用語化って何?」河合江理子
この連載コラムは、会社員のための英語との付き合い方について、海外勤務経験の長い河合江理子氏が指南する内容になっている。
アメリカ英語やイギリス英語が世界で唯一の正しい英語ではないこと、ビジネスで英語を話すときに、細かい文法の間違いを気にするより、とにかく話してみることが大切なこと、英語ができても自分の意見を理路整然と説明できないのでは仕方ないこと、などなど、完全に賛成できる部分がほとんどだ。
しかし、たとえば2010/09/08の回の「語学上達のためのポイントとは?」という部分については、大いに異議がある。
河合江理子氏おすすめの語学上達のためのポイントは、原文をそのまま引用すると「短期集中で勉強し、完璧主義を捨てて積極的に話すこと」に集約できる、と書かれている。
僕の反論をひとことで言うと、「どうすれば語学が上達するかは、その人その人の性格による」である。
たしかに語学上達の速度だけをいうなら、おしゃべり好きな人のほうが上達は速いに決まっている。河合江理子氏もおしゃべり好きなようだ。
ただ、おしゃべり好きな人にとっての語学上達法は、僕のように、おしゃべりが嫌いで、寡黙な性格の人間には当てはまらないばかりか、百害あって一利なしだ。
というのは、おしゃべりが嫌いな人は、他人とのコミュニケーションで気まずい思いをすること自体を避けたがっているのだから、下手に中途半端な語学力でどんどんしゃべってしまうと、小さな失敗でも語学の勉強の大きな挫折になってしまう。
例えば、もう二十代後半以上の年齢になってしまっている人間に対して、「まずその性格を変えなさい」というのは無理な話だ。
残念ながら、僕のように、もともと他人としゃべることが嫌いな人間にとっての語学上達法は、「短期集中で勉強し、完璧主義を捨てて積極的に話すこと」では決してない。
むしろ、時間をかけて基礎文法と初級会話をじっくり勉強し、だいたい完璧に話せるフレーズをある程度たくわえた上で、はじめて実際に話すこと、これが最適な上達法だ。
もちろんこれをやると数か月、あるいは年単位の時間がかかってしまうが、性格的にもともとおしゃべりが嫌いな人が外国語を習得するには、この方法のほうが結局は近道になる。「急がば回れ」だ。
要するに万人に有効な語学上達法など存在せず、人がもともと持っているコミュニケーション能力に応じて、最適な勉強方法もいろいろ、ということだ。
概して母国語でのコミュニケーション能力が高い人は、会話優先の語学上達法を、万人に押し付けてしまいがちなので、上述の連載コラムで、この点だけが気になった。

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