シャープの電子書籍端末「ガラパゴス」は完全にバカげている

シャープの電子書籍端末「ガラパゴス(GALAPAGOS)」は完全にバカげている。
シャープが電子書籍端末「ガラパゴス」を2010/12に発売するとして、製品発表会を行ったらしい。テレビのニュースを見ていたら、2011年の早い時期に累計販売台数100万契約突破を目指すという。しかし、この販売目標には、「正気か?」という感想しか持てない。
Android OSをベースとしているものの、Android Market非対応、Googleの各種サービスにも非対応、UIはシャープが独自に作りこみ、電子書籍のデータ形式はシャープが提唱する独自フォーマットの「XMDF」。
これだけハードウェアに依存した特殊仕様のタブレット型情報端末では、とてもクラウド・サービス対応端末とは呼べない。単に便宜上、インターネットに無線接続しているだけの電子書籍端末だ。
こんな閉鎖的な情報端末が、日本で累計100万契約売れるという販売予測は、狂気の沙汰だろう。日本国内のiPad販売台数でさえ100万台突破していないのだから。
書籍内の任意の文字列を選択して、辞書を引ける辞書連携機能は、電子書籍としては当たり前の機能だろうが、シャープの「ガラパゴス」で最初から搭載されているのは、明鏡国語辞典と英和・和英辞典のみ。
中日・日中辞典さえないのでは、国内向け携帯電話端末製品と同じ発想で仕様を決めたとした思えない。Android OSの多言語対応という利点を、わざわざ殺しているのだから。
既発のiPadや、近いうちにDELLや東芝から日本国内向けに発売されるAndroid OSタブレット型端末と比べて、これほどまでに魅力のない情報端末を、日本国内だけで100万契約売るとは、シャープのマーケティング部門は何を血迷ったのだろうか。
シャープは、日本国内のデジタルデバイドの変化を認識していないのかもしれない。
日本国内のデジタルデバイドは、もはや10年前のように、「ITに詳しい人」と「IT音痴」という、ITの知識による線引きではなくなっている。
いまや「趣味でiPadを買えるお金持ち」と「携帯電話しか持てない貧乏」という、経済格差による線引きになっている。
シャープが「ガラパゴス」の最低価格帯を、例えば1万円台にするならまだ話はわかるが、iPadと大して変わらない価格帯で販売するなら、過去の国内メーカーの電子書籍端末の大失敗をくり返すだけだろう。
シャープの「ガラパゴス」の発売意図が全く理解できないのは、たぶん僕だけではないはずだ。
*2011/09/15 追記:
僕の予想どおり、このシャープの電子書籍端末「ガラパゴス」は2011/09/15に販売終了が正式アナウンスされた。こちらがシャープの「お知らせ」ページ。もう少し頭を使えばムダな投資をせずにすんだと思うのだが。
>>「続・シャープの電子書籍端末『ガラパゴス』は完全にバカげている」(2010/12/14)
>>「SHARP、GALAPAGOSが海外展開するというアホらしさ」(2010/12/31)
>>「SHARP、GALAPAGOSをインドやアフリカの電子教科書に!?」(2011/01/03)
>>「電子書籍なんて、やめてしまえばいい」(2011/01/25)
>>「著作権保護つき電子書籍の普及は、弱者から本を奪う」(2011/02/02)
>>「電子書籍端末って、一体だれが、どこで使うの?」(2011/02/04)