avex(エイベックス)のアジア人タレント・マネジメントの稚拙さ

エイベックスのアジア人タレントのマネジメントには、明らかに問題がある。
BoAが日本語ペラペラの状態で日本デビューを果たし、あっという間に人気歌手になったのは、エイベックスではなく、韓国での所属事務所SMエンターテインメントの徹底した「現地化」戦略のおかげだと、最近初めて知った。
SMエンターテインメントは、S.E.Sの日本デビューが大きな成果を上げられなかったことから学び、BoAに2年間かけて日本語を習得させ、J-POP歌手として売り出す「現地化」を徹底して実行したのだ。
それに比べて、エイベックスのアジア人タレントのマネジメントの拙速さといったら目も当てられない。

2007年に日本デビューさせた、中国四川省出身のalanは、デビュー前にたった3か月しか本格的な日本語教育を受けていない。
そのせいで、非常に簡単な日本語しか話せないため、デビュー丸3年になろうという今でさえ、通訳なしではラジオ番組にも出演できず、ましてゴールデンタイムのバラエティー音楽番組には容易に出演できない。
『レッド・クリフ』の世界主題歌を歌うという、新人歌手にとってこれ以上ない大規模なタイアップ・プロジェクトまでやっておきながら、肝心の日本語力という基礎固めを、エイベックスはおろそかにしてしまった。
そのせいで、alanのCD売上や楽曲ダウンロードの成績は『レッド・クリフ』の主題歌以降、右肩下がりだ。
a-nationへの参加も今年で3回目なのに、いまだに幕間(シューティングアクト)で2曲しか歌わせてもらえない。
最近では『必死剣鳥刺し』主題歌、『桜田門外ノ変』主題歌というタイアップが続き、「売れない邦画主題歌歌手」のレッテルが貼られかねない。

そして、先日、上海出身のドイツ人クォーターの中国人、angelababy(楊穎)が日本デビューしたが、やはりエイベックスは日本語の問題を放置したままだ。
彼女は公式サイトで日本語ブログを書いており、英語力でごまかしているので分かりづらいが、日本語のレベルはalanと変わらない。
angelababyは『Beauty Survivor』という、自ら出演しているヴィダルサスーンのテレビCM曲のCDを出したが、本業は歌手ではなく、モデル・女優なので、alanよりも高度な日本語力が要求されるはずだ。
angelababyは、中華圏では今年のはじめに『全城熱恋』という映画で、レネ・リウ、ビビアン・スー、大S、ジャッキー・チョン、ニコラス・ツェーなどのそうそうたるメンバーと共演するほどの人気だ。
にもかかわらずエイベックスは、alanの「失敗」から何一つ学んでいないらしい。
alanと違って、すでに中華圏で絶大な人気があるからか、angelababyに日本語を徹底的に学ばせる「現地化」を全くやらず、早々とデビューさせてしまった。
angelababyの現時点の日本語力のままでは、細々とモデルの仕事は入ってくるかもしれないが、日本でタレントとして本格的にブレイクするのは、ほぼ不可能だ。
エイベックスには学習能力というものがないのだろう。