内部統制も対米追従の弊害の一つ?

@ITに内部統制に関するこんな記事を見つけた。
「内部統制報告書『有効でない』が減少、その理由は?」(アットマークIT 2010/08/18記事)
2010年3月期決算企業2601社を調査したところ、内部統制上「重大な欠陥」があると識別されたプロセスが、前年度の68件から34件に半減しており、「IT全般統制」は1件から0件になったとのこと。
2601社のうち、内部統制の評価範囲を決めるための基準を変更した企業が240社もあるのに、その変更の理由を開示していない企業が多いという。
また、監査法人を変更することで、13社の経営者の評価が「有効でない」から「有効」になっているらしい。この13社のうち、監査法人を大手から中小、または、中小から中小へ変更したのは、何と11社におよぶ。
ご存知のように監査法人にとって内部統制の外部監査は、今までの会計監査にプラスアルファの収入源になっている。
監査法人本来の立場としては、第三者として厳しく内部統制の有効性をチェックすべきだが、あまり厳しすぎると「顧客」である企業に監査契約を打ち切られてしまう。
中小の監査法人ほど、「顧客」の獲得やつなぎ止めのために、有効性チェックの判断基準を甘めにしたいというインセンティブが働くのは当然だろう。結果として、企業と監査法人とで、お互いに、ほどよい落しどころで手を打とうということになる。
だから言わんこっちゃない、という感じだ。
米国のSOX法のような制度を、そのままマネして日本に導入したところで、日本は米国と違って、良くも悪くもお互いの利益をはかるための協力関係が成立してしまう。
結局、監査法人のさじ加減で、最終的に決算書に書かれる内部統制報告の内容が左右されるなら、現場の人間からすれば、何のためにフローチャートやリスクコントロール・マトリックスの作成と評価に時間を費やしたのか、ということになる。
これも大局的に見れば、日本の対米追従の弊害の一つとしか言いようがない。