alanとローラ・チャンの比較:アジア人タレントに日本語力は不可欠

alanとローラ・チャンは、ともに1987年に中国大陸で生まれ、日本デビュー前に全く日本語を学んでいない点で共通している。

たしかにalanは歌手、ローラ・チャンはグラビア・アイドルという決定的な違いはある。しかし、日本で活躍するタレントとして、知名度を比較するのは不公平ではないだろう。
また、現時点で日本の芸能界で、20代前半でメジャーデビューしている中国人の女性タレントで、比較対象にできるのはこの2人くらいしかいない。(テイチク所属のティアナ・シャオは知名度が低すぎ、問題外)
知名度は明らかにalanより、ローラ・チャンの方が高い。
alanのTV出演がほぼNHKに限られ、民放の歌番組にほとんど出演していないのに対し、ローラ・チャンは、NHK教育の中国語講座のレギュラー出演以降、深夜番組『ロケみつ』にレギュラー出演している他、最近ではゴールデンタイムの番組でもよく見かける。
テレビ局から見れば、alanに出演依頼しづらいのは、最近の歌番組がバラエティー化しており、明らかに彼女の日本語力がアドリブに対応できないからだろう。
ただ実際は、alan自身が真面目すぎて、バラエティー色の強い番組への出演を拒んでいるらしい。もしこちらが本当だとすれば、alanとエイベックスは自分で自分の首を絞めていることになる。
ウィキペディアによれば、ローラ・チャンが事務所と契約して来日したのは2006年5月。その後1年半、日本語学校で日本語を集中的に学習している。

そうして日本語を学んだ後に初めて、ローラ・チャンは公式ブログを開設している。彼女自身が書いた最初の記事はこちら。
「ローラでーす」(『ローラSMILY日記』2007/11/17記事)
いくつか間違いはあるが、alanの現時点の日本語と比べても、はるかにレベルは高い。たった1年半でここまで日本語をマスターした努力は尊敬に値する。自分が英語をマスターするまでに、何年かかったか考えてみるとよい。
そしてこの公式ブログ『ローラSMILY日記』は2009/04/01に、同じアメブロで、同じ『ローラSMILY日記』というタイトルで、何故かわざわざ引越ししている。
一見まったく無意味な引越しのようだが、URLが「rola-chen」から「rola-chan」に変わっている。ローラ・チャンの本名「陳」のピンインは「chen」だが、それを日本の芸名にあわせて「chan」に変更しているのだ。
これだけのためにブログを引越した、というより、これだけのことでブログを引越す必要があるほど、中国人が日本の芸能界で人気を得るのは難しいということを、彼女の所属事務所とローラ・チャンは分かっている。
僕はalanのファンではあるが、語学が苦手だからとか、本業の歌手に専念するためということを「口実」に、日本語から逃げている限り、alanの日本での人気はこれ以上、劇的には上がらない。
ほとんどの日本人が映画『レッドクリフ』の題名を知っているが、主題歌を歌った歌手の名前を知っている日本人は、ほとんどいない。
そもそも日本では中国人や韓国人に対する差別と、その裏腹である、欧米人に対する「名誉白人」感覚が根強い。
歌手であれグラビア・アイドルであれ、中国人が日本の芸能界で人気を得るには、日本語を学習し、日本の芸能界に適応することが、最も重要なのだ。
中華圏ですでに大スターだったテレサ・テンでさえ、1970年代に日本でデビューした時は失敗したのだから。
alanが日本語学習に消極的である限り、同じエイベックス所属の天上智喜のように鳴かず飛ばずの状態になるのは、ファンとして残念だけれども、ほぼ確実だ。