ツイッターの「デマ」を真にうけた日本人利用者のメディア・リテラシー

ツイッターで、自分の「つぶやき」カウンターが突然激減するという不具合が起こった。単純にツイッターのプログラムの不具合なのだが、それに乗じて、下記のようなデマをツイッター上で流した愚か者がいる。
Takei20100614
自己紹介を読む限り普通の会社員のようだが、「大幅に減った人は心当たりあるはず」という部分に悪意が感じられる。
ただ、普通に考えれば…
(1)コンピューターがツイートの価値を判断できる程度にまで正確に各国語の意味を解析できるはずがない。
(2)解析できたとして毎秒何百万、何千万というツイートを、リアルタイムで解析しつつカウントするかどうか判定できるような処理能力があるはずがない。
(3)意味の解析もでき、処理能力が十分だったとしても、コンピュータがいったい何を基準に、個々のツイートに「意味があるか」を判断するのか、さまざまな文化的背景をもつツイッター利用者に共通する、普遍的な基準を決められるはずがない。
…という具合に、上記の悪意ある冗談がまったくの「デマ」だということくらい、簡単にわかるはずだ。
しかし、残念ながらこの「デマ」を真にうけたツイッター利用者が相当数いて、今でも信じたままの利用者が残っている。
この「事件」は、日本人のメディア・リテラシーの低さを端的に表わしていて、非常に面白いと考える。
ツイッターを利用するという時点で、一定のITリテラシーがあることは確かだ。
一定のITリテラシーがあるということは、深夜の高速道路を改造バイクでバリバリ爆音を響かせながら走っているような人種よりは、知的水準が高いことも確かだ。
つまり、日本人の中でも比較的、知的水準の高い部分に属する人たちでさえ、ツイッターのような草の根メディアで流された情報まで、いとも簡単に信じてしまうのである。
この日本人のメディア・リテラシーの低さの原因は、当然、子供のころに全くメディア・リテラシー教育、つまり、メディア情報を疑う教育を受けていないからだ。
マスメディアの流す情報を鵜呑みにする考え方のまま大人になり、インターネットも多くの日本人にとってはマスメディアの一種なので、上述のような「デマ」をいとも簡単に信じてしまう。
世論調査の結果に日本中が踊らされて、短期間でころころ総理大臣が変わるのも、TVタレントが外面の人気だけで知事になったりするのも、口蹄疫は民主党と韓国が結託して日本の畜産業を破滅させようとしている陰謀だと信じたりするのも、日本人のメディア・リテラシーがこのレベルでは無理もない。
まあ、世の中そんなものだ。バカなのは僕の方なのだろう。
I know I ask perfection of a quite imperfect world
不完全な世界に完璧を求めて
And fool enough to think that’s what I’ll find.
いつかそうなると考えた私が愚かなの
(カーペンターズ『青春の輝き』より)