勝間和代『つながる力』の根本的な間違いが10分でわかる本

勝間和代の『つながる力』は、やはりツイッターの本質を全く説明できていないことがわかった。勝間和代は分析力に優れた批評家ではなく、単なる扇動者だ。

今日、仕事帰りに書店で神田敏晶著『Twitter革命』(ソフトバンク新書)を立ち読みしたら、10分でツイッターの本質が理解できた。
ツイッターの本質は、個々のツイッター利用者のタイムライン(いろいろな人のつぶやきの一覧)が、全く違うことにあるのだ。
これは、ちょっと考えれば当たり前のことだ。
タイムラインの内容は、自分が誰のつぶやきをフォローするかで決まる。誰のつぶやきをフォローしたいかは、純粋に個人の好みなので、人によって異なる。その結果、個々のツイッター利用者のタイムラインは、全く違う内容になる。
つまり、ツイッターの本質は、勝間和代の言うような、人と人とをつなげる力ではなく、自分の欲しい情報(=他人のつぶやき)を、完全に自分の好きなようにアレンジできる点にあるのだ。
ツイッターは人と人とをつなげる道具ではなく、自分の欲しい情報「だけ」を効率的に選別・収集する道具なのである。
その意味で、ツイッターはRSSリーダーの延長線上で考えた方が良い。
RSSリーダーは、ウェブ上にあるブログやニュースサイトなどの無数の情報から、自分の欲しい情報だけを選別して、それらの抜粋を一つの画面にまとめる道具だ。
ツイッターは、集める対象となる情報が他のツイッター利用者(ボット含む)の「つぶやき」に限定されてしまう点で、RSSリーダーより劣る。
しかし、集めた情報に対して、こちらから返信(リプライ)や転送(リツイート)などの能動的な働きかけができる点で、RSSリーダーよりコミュニケーションの道具として優れている。
ここまで来て初めて、ツイッターという道具に、人と人とをつなげる可能性(ただし単なる可能性であって本質ではない)が生じる。
RSSリーダーに、電子メールの返信・転送の考え方を組み込み、かつ、文字数を制限することで、取っ付きやすくした、というのがツイッターということだ。
いずれにせよ、ツイッターがブログやSNSなどの、他のウェブ上の各種サービスと本質的に異なるのは、自分の欲しい情報だけを収集できる点、つまり、無数の「つぶやき」の中から、見たい情報だけを見、見たくない情報を無視できる点にある。
勝間和代の「人と人とをつなげる媒体」というツイッター観が、全く的外れだということが、10分の立ち読みだけで分かってしまった。やはり勝間和代は、的確な分析力をもつ理論家ではなく、単なるアジテーターでしかないのだ。
※勝間和代の『つながる力』批判は以下のページもご覧下さい。
勝間和代・広瀬香美『つながる力 ツイッターは「つながり」の何を変えるの?』の名誉白人感覚
勝間和代『つながる力』のウソ(1):ツイッターは「壁を作る」
勝間和代『つながる力』のウソ(2):ツイッターのリアルタイム性は単なる錯覚
勝間和代『つながる力』のウソ(3):ハッシュタグの日本的解釈