宮崎駿『崖の上のポニョ』をテレビで観た

宮崎駿『崖の上のポニョ』を後半だけテレビで観た。日テレは30%台の視聴率に不満だったようだが、僕は脚本に不満だった。

それでも、宮崎駿は動画作家(アニメーター)としてはやっぱり第一級だなぁと実感した。
今までの動画と比較すると、絵の動きがリアルさより、ディズニー的なデフォルメを追求している印象だったが、あの画面から飛び出してくるような動画の生命力は、宮崎駿ならでは。
ただ、脚本、つまり物語については、全く進歩が無いなぁと、正直がっかりした。
物語を一言で要約すれば「セカイ系、ハッピーエンドの人魚姫」だろう。
最後の部分、天海祐希が声を担当した「グランマンマーレ」が、「これで世界のほころびが…」云々と語る部分で、僕は完全にがっかり来てしまった。
世界の秩序の崩壊が、ポニョという一人の少女によって回復される点と、世界が女性によって支配されている母系社会という文脈が、全く変わっていない。
そこが宮崎駿らしさといえばそうなのだが、テレビの視聴率が悪かったのは、裏番組のせいでも、日テレの宣伝戦略が悪かったからでもなく、日本人がそろそろ宮崎アニメのワンパターンな物語構造に飽きてきたからではないか。
ただし、それでもなお、宮崎駿がいまだに日本随一のアニメーターであることには間違いない。あの動画の自由奔放な躍動感を楽しむだけでも、『崖の上のポニョ』は観るに値する映画だと感じた。
安田成美 - 安田成美 - 風の谷のナウシカ安田成美『風の谷のナウシカ』主題歌