雅子様の適応障害と朝青龍の引退の共通点

雅子様の適応障害と、朝青龍の引退には、「日本の伝統」という共通の問題がある。
雅子さまは、それまでの外交官として世界中を飛び回り、ときに自ら意思決定を迫られる生活から、皇室の「伝統」に厳格に従う不自由な生活に、いきなり放り込まれた。
朝青龍は、言葉もろくに通じない日本に、はるばるモンゴルから17歳で留学し、モンゴルと日本の文化の違いだけでなく、普通の日本人と角界の「伝統」との違いをも克服し、なおかつ、強い相撲取りであり続けなければならなかった。
めきめき頭角をあらわすモンゴル人力士に対し、閉鎖的な角界の中で、力士仲間から陰に陽に「いじめ」のようなものがなかったとは言い切れない。
しかしそれでも、今日、石原都知事が記者会見で明言していたように、日本の「伝統」を守れない力士は断じて去るべきなのである。中国嫌いバリバリ右翼の石原都知事らしい発言だ。
この石原都知事の考え方によれば、皇室もさっさと雅子さまを追放し、皇室の「伝統」に適応できる皇太子妃を新たに迎えるべきだ、ということになる。
おそらく石原都知事は、自分の発言がそこまでの意味の広がりを持っていることに、無頓着なフリをして、確信犯だろう。
くしくも今日2010/02/05は、通例より2か月遅れで雅子さまの病状が発表された日でもあった。
「伝統」を守れないものは、その世界から去れ。角界の「伝統」を守れない者は角界を去れ。
日本の「伝統」が石原都知事の言うように、閉鎖性・排他性を正当化すべきものであるなら、石原都知事は間接的に、雅子妃殿下に対して「皇室から去れ」というメッセージを発していることになる。
しかし、日本の「伝統」とは、果たして永遠に、閉鎖的で排他的であることが正当化されるべきものなのだろうか。
>>「『伝統』は分離不可能ゆえに『伝統』として機能する」に続く...