時効廃止で、「えん罪」が犯罪被害者の皆さんを苦しめる

時効廃止の副作用として心配される、えん罪の増加は、犯罪被害者の皆さんに、新たな苦悩をもたらすだろう。
(※この記事は、「時効廃止は犯罪被害者の皆さんに損になる」の続きである)
時効を廃止すると、警察が一つひとつの事件に割く捜査能力が減り、検挙率が下がり、下がった検挙率を無理やり上げるために、えん罪が増えるリスクがおそらく高まる。
犯罪被害者の皆さんは、えん罪は、自分の身に降りかかってこない限り、それほど大きな問題ではないと、お考えかもしれない。
だが、えん罪、イコール、真犯人の逃亡の「完成」であることを忘れてはいけない。
えん罪によって、間違った人間が犯人として有罪になり、服役する。
そうすると、そのおかげで真犯人は逮捕・起訴される危険性から、完全に逃れ、堂々と一般市民として生活を送れるようになるのだ。
足利事件でお子さんを殺された犯罪被害者の方の胸の内を察してみるとよい。
菅家さんが間違って犯人として服役したおかげで、今この瞬間も、真犯人は正々堂々と普通の生活を送ることができているのだ。
もしも、犯罪被害者の皆さんが、そんなことが起こるのは許されない、えん罪によって、真犯人が堂々と普通の生活をするなんて耐えられない、そう思われるのであれば、時効廃止論を、いまいちど考え直されるべきだと思う。