社員持ち株会はリスク分散の正反対

JAL(日本航空)が会社更生法を申請した。
一人の年配の日本航空社員が、社員持ち株会に入っていたらしく、「年金も削られるし、株も紙切れ同然になる」と、ニュースで記者のインタビューに答えて嘆いていた。
この「愛と苦悩の日記」には前にも書いたけど、自分の会社の株を買うなんて、リスク分散という投資の大原則からして、完全にナンセンス。
なのに、いまだに社員持ち株会で、自分が勤めている会社の株を買う人がたくさんいるのはなぜ?誰が教えて!
僕が考えつく唯一の経済合理的理由は、社員が安定株主になることで、短期的な収益だけを追求する株主に踊らされない経営ができることや、敵対的買収の防止。

だけど、そのためには経営陣と社員、取引銀行などで、公開している株の過半を保有しておく必要があるわけで、「だったら最初から株式公開しなきゃいいじゃん」となるよね。
そんなに中長期の利益だけを考えた安定した経営がしたいなら、MBOでもやって銀行からの借入れだけでやっていけば、あの七面倒くさい「日本版J-SOX法にもとづく内部統制対応」とやらからも逃れられるし、インサイダー取引が起こらないように神経をすり減らす必要もないし。
結局、日本航空も一旦は上場廃止になるわけだし。
とにかく社員持ち株会なんて、経済合理性からすればナンセンスの極み。