lelaの『月光』を聴いてみた

lelaという2009/10メジャーデビューした新人歌手のカバーする鬼束ちひろ『月光』が、今日、2010/01/13からmora.jpでダウンロードできるとのことで、聴いてみた。
lelaによる鬼束ちひろ『月光』のカバー(morawin.jp)
一つ痛感したことは、『月光』って、羽毛田丈史のピアノ&ストリングス・アレンジと、鬼束ちひろの力強い低音が合わさって、はじめて成立する曲なんだなぁ、ということ。
lela版の『月光』はアンビエント風の浮遊感の強いアレンジで、後半に向けてパーカッションが入り、徐々に盛り上がっていく構成。

lelaの声質には合っているのだろうが、あまりに透明感がありすぎて、心に引っかからない。でも、こういう完全に毒の抜けた『月光』が好きな人もいるかもしれない。
あらためて羽毛田アレンジの『月光』を聴くと、ピアノの和音が表拍を強拍として、一拍一拍を力強く刻んでいくことで、曲全体に一貫した切迫感を与えている。そしてあまり分厚くない適度なストリングスが、サウンド全体に奥行きを与えている。
たぶん表拍が強拍になることで、聴き手の鼓動と同期するような、そういう力強く迫って来るものがないと、鬼束ちひろの『月光』は『月光』に聞こえないのだろう。
『インソムニア』収録のアルバム・バージョンの『月光』は、分厚いコーラス・アレンジが入り、ヴォーカルのリバーブも強く、ビート感が全くないので、明らかに教会で歌われる聖歌がイメージされている。
lelaのカバー・バージョンにご興味のある方は、上記のmorawin.jpへのリンクからどうぞ。
僕は個人的には、彼女のオリジナルの『裸の月』などの曲の方が素晴らしいと思う。