完全に的外れな、マスコミの「臓器移植法」報道

またマスコミはポイントを完全に外した報道をしている。臓器移植法のことだ。
臓器移植法でA案が可決されたことについて、どのテレビ局のニュース番組も、「脳死を人の死と定義した!」「臓器提供者の年齢制限がなくなった!」と報道している。
しかし、A案が今までの臓器移植法と最も異なる点は、まったく別の点にある。
今までの法律では、生前に臓器を提供「する」意思表示をしており、かつ、家族が同意した場合に、初めて臓器を提供できた。
A案では、これとは反対に、生前に臓器を提供「しない」意思表示をしておかないと、家族が同意すれば、臓器が提供される。
つまり今までは、意思表示がない場合、臓器提供「したくない」人と見なしていたのを、今回のA案では、臓器提供「したい」人と見なすことになるのだ。
このように、臓器提供の意思表示の考え方が正反対になったのだから、本来はマスコミも、この点こそを国民に周知徹底しなければいけないはずだ。
もし国民がこのことを知らなかったら、どうなるだろうか?
臓器提供「したくない」人は、てっきり今までの法律と同じだと思いこんで、生前に「したくない」意思表示をしない。
ところが、たとえば交通事故で亡くなったら、本人の意思に反して臓器提供「したい」人だと見なされるのだ。
あなたがもし臓器提供をしたくないのであれば、今までと正反対で、今すぐ「したくない!」という意思を表明しておかないといけない。(明日、交通事故にあって死ぬとも限らないし...)
本当にマスコミの報道は、最近どんどん劣化している気がする。読者の皆さんは、くれぐれもテレビのニュースは話半分に聞くように。
正確な議論を知りたい方は、ビデオニュース・ドット・コムのマル激トーク・オン・ディマンドの、臓器移植法に関する回を見てほしい。
新聞やテレビのニュースは、政府や官僚の意向に沿った偏向報道か、記者の不勉強のためにいい加減な報道かのどちらかなので、そのまま信じるのは危険きわまりない。