日経サイトで元通産官僚が「アニメの殿堂」を堂々と擁護

日経BPの「IT+PLUS」というサイトに「とんでも記事」を発見!
梅田望夫につづく「とんでもIT論客」あらわる、か?
「アニメの殿堂」ほど正しい予算の使い方はない
筆者は、慶応大学デジタルメディア・コンテンツ統合研究機構准教授、かつ、エイベックス取締役の、岸 博幸という人物らしい。
まず、この岸博幸氏のコラムの最後の部分は正しい。
「日本を悪くしているのは官僚だけではない。政治の貧困がそれを加速しているのである。」
ただし、その直前の「今回の「アニメの殿堂」騒ぎを見て、改めて財務省が可哀想になってしまった」という部分は完全に誤り。
岸博幸氏が官僚に同情的なのは、岸博幸氏が1986年に当時の通商産業省に入省した元官僚だからだ。
元官僚が、官僚に同情的なことを書く。こんな見え見えのコラムを、よく臆面もなくインターネットに書けるなぁと感心する。よほど周囲の自分に対する評価に鈍感な人なのだろう。
このコラムの論旨は、例の「アニメの殿堂」といわれている「国立メディア芸術総合センター」に117億円の予算を付けることを擁護するものだ。
岸博幸氏の言うように、たしかに「世界が評価するアニメやマンガを体系的にアーカイブし、その歴史や資産をちゃんとまとめた場所がない」だろう。
しかし、それに対する最適な政策が、「アニメの殿堂」を117億円かけて建設し、かつ、建設後の維持管理費に税金を投入し続けることかどうか、この記事の中では全く検証されていない。
岸博幸氏はこう書いている。
「民主党はむしろ、政府の対応が遅かったことを問題視すべきではなかったか。「国営マンガ喫茶」というネーミングの妙には敬意を表するが、やはり問題の本質を外していると言わざるを得ない」
問題の本質を外しているのは岸博幸氏の方である。
仮に岸博幸氏自身が書いているように、
「アニメやマンガは単なる娯楽ではない。今や文化なのである。文化である以上、政府が維持・保護・発展に関与するのは当然である」
というのなら、アニメや漫画のアーカイブをいわるゆ箱モノで実現するという政策は、「問題の本質を外していると言わざるを得ない」。
まず、アーカイブなら箱モノを作らなくても、電子的に構築できる。
ところで岸博幸氏は、「慶応大学デジタルメディア・コンテンツ総合研究機構准教授」らしい。
ならば真っ先に日本のアニメ・マンガのデジタルアーカイブをネットの仮想空間上に構築し、たとえばNPO法人にその運営を委託するなどの発想が出て来てしかるべきだろう。
その方が、少ない予算(つまり税金)で、より効率的・効果的に、世界中に日本の「文化」を発信できる。また、箱モノを建設するよりも、維持費ははるかに少なくて済む。
そんなまっとうな提案さえできないで、なぜ「慶応大学デジタルメディア・コンテンツ総合研究機構准教授」がつとまるのか教えてほしい。
「アニメの殿堂」を批判しているということで、民主党を批判するのは、お門違いもいいところだ。
こんな低級なコラムを慶応大学准教授という肩書つきで、ネット上のメディアに堂々と発表して、岸博幸氏は恥ずかしくないのだろうか?