中島美嘉出演『傷だらけのラブソング』を観終えたが...

一度好きになったものに飽きてしまうのは時間の問題。楽しい気持ちは長く続かない。
それと分かっているのに、いや、それと分かっているから、未来の楽しみまで先に食いつぶそうとしてしまう。
フッサール現象学における生成の問題についての、デリダのフランス語の原書。ルーマンのシステム論のドイツ語原書。
20代のテレサ・テンの歌。フェイ・ウォンの『我願意』。フィッシュ・リョンのいくつかの歌。そして中国語。
どんな楽しいことでも、そのうち飽きてしまう。すっかり飽きて冷めてしまう。
それと分かっているから、一日でも早くその楽しみを食いつぶそうとする。
なんと悲しいことだろう。何一つ、いつまでも続くようなものはない。
唯一、いつまでも続くのは、毎日がつじつま合わせのような、会社員としての仕事だけ。
中島美嘉のシングルを全曲覚えようとしているのもそう。中島美嘉の曲だって、そのうち飽きてしまうことは分かっている。飽きて、すっかり冷めてしまうことも。
彼女がデビューのとき主演したテレビドラマ『傷だらけのラブソング』全11話。この時間まででやっと観終えた。
そうか、こういうドラマだったんだ。『CRESCENT MOON』はラストにこういう使われ方をするのか。塚本高史ってほんとにチョイ役だったんだ。加藤あいが途中で家出したことになるのは、きっと大人の事情があったに違いない。劇中の島崎未来が大成功を収める『STARS』は、CD録音じゃなくて、中島美嘉のライブ歌唱だったんだ。しかも曲の最後にフェイクを入れてる。中島美嘉の母親役の川島なお美は、金子賢より遥かに良い芝居してる...
こうして食いつぶされた楽しみは、失われて、もう過去のものになってしまう。
半年後の僕は、どうして中島美嘉にあんなに入れ込んでいたんだろうと、きっと不思議に思っているに違いない。
何かに飽きることの繰り返しで、時間が過ぎていく。悲しいことだ。