ワタミ社長に民営化を論じる資格なし

やはり「ワタミ」社長に「もう、国には頼らない」などと偉そうなことを書く資格はなかったようだ。

日経ビジネスオンライン・コラム『ワタミ社長 渡邉美樹のもう、国には頼らない』
2008/06/01付け毎日新聞によれば、「ワタミ」の子会社「ワタミフードサービス」が、アルバイト店員の勤務時間の30分未満を切り捨て、労働時間を少なく算定していた。労働基準監督署の指導で、アルバイト店員217人に1,280万円の未払い賃金を支払っていたことが分かったらしい。
「ワタミフードサービス」の代表取締役社長も渡邉美樹氏である。日経新聞の会社コメントとして、従業員の教育が行き届いていなかったと、言い訳がましいことが書いてあり、どうやら経営陣は責任逃れをしたいようだ。
ワタミ株式会社のWebサイトのプレスリリースを読むと、30分未満切捨ては、内部関係者による監督官庁への内部告発で発覚したことがわかる。
仮に経営陣が事前にこの事実を把握し、改善の意思があれば、当然、労基の指導が入る前に改善し、内部告発もなかったはずだ。
内部告発という、いわば「最終手段」で事実がバレてしまったということは、30分未満の切り捨てをされたアルバイト店員に、相当な不満がたまっていたと考えるのが妥当である。
理不尽な勤務時間管理を、そこまで放置したことに、経営陣、少なくとも執行役員が一人も関与していないなどということは、普通の会社では考えられない。
本当に役員がこの事実を一人も知らなかったのだとしたら、「ワタミ」は普通の会社ではないということだ。現場の実態が経営陣までまったく伝わらない状況になってしまっていると言っていい。いわば「ワタミ」の経営陣が社内的に「裸の王様」と化している兆候とも言える。
そんな「ワタミ」の社長に、教育でも何でも「民」に任せれば必ずうまくいくなどと短絡的な議論を弄して欲しくない。不正な方法で勤務時間を削れば、費用削減など簡単にできるのは当たり前ではないか。
経営陣を信じて現場で汗している「ワタミ」の従業員の皆さんには申し訳ないが、「ワタミ」など所詮その程度の会社なのだ、と言われても仕方あるまい。