新大久保の中国語カラオケBOX「マイク103」に行く

今日、東京・新大久保にある中国語対応のカラオケボックス「マイク103」に初めて行ってみた。YouTubeでよく見つかるような中国のカラオケビデオを見ながら歌えるのは、関東圏ではこの「マイク103」と横浜中華街の2か所だけらしい。
まず悪い点から先に書く。
「マイク103」では日本語曲も歌えるが、導入されているDAMのカラオケ機が低機能で、古めのイメージ映像が流れつづけ、「生音」にも対応していない。
建物の外観とフロント併設のカフェの内装は比較的きれいなのだが、個々のボックスの中はお世辞にもきれいとは言えない。部屋そのものが狭く、ソファはところどころやぶれている。壁がかなり薄く、曲間には隣の音がうるさく感じる。
僕がいたとき、隣の部屋では僕の知らないC-POPを若い男女が交代で延々と流暢な中国語で歌っていた。上手いとは言えなかったけれど。
そしてエアコンをつけると、たちまちタバコ臭い空気が吹き出してくる。空気清浄機が付けっぱなしなので、エアコンをつけない限り臭いはまったく気にならない。
ところが狭い部屋に、天井から二つも白熱球が下がってまぶしく光っていて、今日のような真冬でも室温が上がる。セーターを脱いでもまだ暑く、エアコンを入れたらタバコ臭の風である。
歌っている最中も白熱球がまともに照りつけ、まぶしくて仕方なかった。スライドで明るさの調節はできるが、室内には他に照明がなく、完全に消すわけにいかない。このように室内環境は最悪な状態だ。
ここからは良い点。
さすが中国語カラオケの充実ぶりは文句なしだ。どこまで新しい曲が入っているか正確には分からないが、例えば梁静茹なら「崇拜」を本人出演のオリジナルMTVで歌える(ということはアカペラでキーを間違えないように歌い出す必要があるのだが)。したがって少なくとも2か月前までのヒット曲は歌える。
「マイク103」のカラオケのシステムを詳しく説明しよう。
部屋にはDAMの日本語曲、外国語曲の歌本と、ちゃんと製本された中国語曲の歌本がある。中国語曲の番号は5ケタで、DAMの曲番号はご存知のように4ケタ-2ケタの計6ケタだ。
リモコンは番号を入力して送信するタイプのシンプルなものだが、システム的にはDAMのカラオケ機の上に別のカラオケシステムがかぶさっている。
カラオケ映像がうつるブラウン管テレビの下に、10インチほどの小さなLG製の液晶画面があり、トップ画面で日本語か中国語か言語の選択できる。日本語を選択するとメニューが現れ、番号を入力するか、歌手名から探すかなど曲指定の方法を選べる。
歌手名から探す機能で例えば「崇拜」を入力するには、まず歌手名のピンインの頭文字を画面上で指示された2ケタの数字で入力する。梁静茹なら「L」を入力すると、画面上に「L」で始まる歌手の顔写真と名前が6人分表示される。
リモコンの「次画面」キーを押すと次の6人が現れ、梁静茹が出てきたのでリモコンの「▼」キーを何度か押して梁静茹の顔写真を選択し、「予約」キーを押す。すると彼女の曲名一覧がピンインABC順で表示される。
「▼」キーを続けて押して下へスクロールし、「崇拜」を選択して「予約」キーを押すとカラオケビデオが始まるという感じだ。
歌手名から探す機能はこのようにかなり面倒なので、ふつうは歌本で曲番号を調べる。
中国語曲の歌本は歌手のピンインABC順にならんでいる。同じ歌手の曲は文字数順、ピンインABC順にならんでいる。例えば王菲は「W」で始まるので歌本のかなり後ろの方にあり、「美错 meicuo」と「人间 renjian」と「天空 tiankong」と「我愿意」と「我在你心里」は文字数およびピンインABC順なのでこの順番に並んでいる。
どうやらDAMの上にかぶさっているシステムが、5ケタなら中国語曲、6ケタならDAMの曲を検索しに行くらしく、でたらめな6ケタ番号を入力すると「予約」キーを押しても反応がなかった。
中国語の映像は同じ曲でも複数のパターンがある。例えばコンサートでの本人の歌入り版とカラオケ映像版、などだ。
邓丽君(テレサ・テン)の原唱版でなく王菲の翻唱版「千言万语」を選曲してみたのだが、コンサート映像の王菲とデュエット状態になり、これもまた面白かった。
音楽とマイクの音量、エコーの設定、キーの上下(#または♭)は正面に見えているDAMの機器ではなく、ラックのいちばん下にある機器で指定するようになっている。
DAMの低機能機の音質が悪いせいか、中国語カラオケの音質はとても良く聴こえた。スピーカーは天井からぶら下がっているが、狭い部屋には十分な音量だ。
今日は3時間歌った。皆さんにとってはどうでもいいことだろうが、歌った曲目をいちいちご紹介したい。まず日本語、フランス語、英語曲から。
絢香「三日月」
中島美嘉「見えない星」「雪の華」「WILL」
エディット・ピアフ「L’hymne d’amour(愛の讃歌)」
バーバラ・ストライザンド「The way we were」
以前にも書いたが、男性歌手の曲はどれもキーがまったく合わないので、女性歌手ばかりになる。絢香も中島美嘉もオリジナルキーで歌う。いつもならAI「Story」や伊藤由奈「Endless Story」も歌うが、今日は中国語メインなのでやめた。
つぎに初めてオリジナルのミュージックビデオを見ながらカラオケで歌った中国語曲!!
梁静茹《勇气》《宁夏》《崇拜》
これらは全て完全版のミュージックビデオを見ながら歌えるので文句なし。「勇气」はバスの中の二人の出会いの場面で、梁静茹がナレーションで自己紹介するところからちゃんと始まるし、「宁夏」は歌が始まるまで夏の海辺の物語がしばらく展開されるし、「崇拜」は歌が終わった後、梁静茹の歌唱がきっちりと聴ける。素晴らしい。「崇拜」はビッグエコーでは歌うことさえできない。
邓丽君《月亮代表我的心》《甜蜜蜜》《千言万语》《我在你心里》
「月亮代表我的心」は僕のいちばん好きなあのロングドレス姿のテレサ・テンを期待したのだが、残念ながらダイジェスト版だった。他の曲も本人映像だがダイジェスト版だ。それでもビッグエコーで無意味なイメージビデオを見ながら歌うより数段良い。
范逸臣《用心听》
これもYouTubeで観たとおり、テレビドラマ版『地下铁』のダイジェストと本人歌唱の映像で歌えるので申し分ない。男性歌手は例によってキーが合わないので半音3つ分下げて”熱唱”できた。これもビッグエコーでは歌うことさえできない。
王菲《人间》《我愿意》《千言万语》《我在你心里》
「人间」はビデオに登場する様々な王菲がどれも魅力的で、それを観るためだけに二度も歌ってしまった。「我愿意」にはベリーショート時代の王菲が登場する。「千言万语」はコンサートでピアノ伴奏でしっとりと歌い上げる王菲を観ながら歌える。「我在你心里(夜のフェリーボート)」は「千言万语」と同じくテレサ・テンのカバー曲だがさすがにマイナーだったか、カラオケの伴奏がスカスカであまり歌う意味がなかった。
以上、東京・新大久保の「マイク103」は、オリジナル映像を観ながら中国語曲を心ゆくまで歌えるのだから、結果的には大満足。もっと歌える中国語曲を増やそうと思った。