元日の日経新聞に東横インの全面広告

元日の日本経済新聞で東横インの全面広告を見て驚いたのは僕だけではないだろう。一昨年2006年初頭、障害者施設を一般施設に改造した違法行為で世間を騒がせた東横インは、おそらく反省期間が終わったと思ったのだろう、その件に全く触れない全面広告を年始早々打ってきた。
ご承知のようにあの違法行為当時の創業者社長は、その後も会長として君臨し続けている。当時指摘したように、この種のベンチャー企業が創業者なしで組織の求心力を維持できないのはやむをえない。
いまだに違法行為当時の社長が会長として君臨せざるをえないのは、もちろん両刃の剣である。創業者が居残ったからこそ短期間に施設の改善工事を成し遂げられたのであり、他方では当時の不祥事に全く触れない全面広告を、大胆にも元旦の新聞に掲載できるのだろう。
東横イン(繰り返しになるが東急グループとは全く無関係の企業)のWebサイトでは、障害者施設の改善委員会の最終報告を読むことができる。
この報告書は、障害者施設を違法に改造したのは、あくまでお客様のご要望にこたえるためだったと、自らの違法行為を正当化している。そして違法行為が発覚した後も、多くの顧客から励ましの声を頂いた点を強調している。
このように、客観的に自分たちを見つめることができない素朴さこそが、創業者が君臨するベンチャー企業の最大の強みでもあり、もろさでもあると実感した、元日の全面広告だった。