『星は何でも知っている』と『月は何でも知っている』は全く違う歌

今朝、布団の中でNHK FMラジオの『ミュージックメモリー』(毎週日曜AM08:00~09:00)という平尾昌晃と葛西聖司アナウンサー司会の番組を聴いていたら、聴取者からのハガキで『星は何でも知っている』という平尾昌晃の歌うヒット曲が、中国ではテレサ・テンが『月は何でも知っている』と改題してヒットさせている、と紹介されていた。平尾昌晃は冗談で「中国でもよく歌われているのに印税は入ってこないんだよね」と言っていたが、大変な誤解である。

テレサ・テンが中国でヒットさせた『月は何でも知っている』は、『ミュージックメモリー』でも解説されていたように、確かに原題は『月亮代表我的心 yuèliang dàibiǎo wǒ de xīn』だが、『月は何でも知っている』という邦題は日本人が勝手につけたもので、純然たる中国人作詞・作曲によるテレサ・テン(鄧麗君)のヒット曲だ。

作詞は孫儀 sūn yí、作曲は湯尼 tāng ní。ネットで調べたところでは、孫儀という作詞家はジュディ・オング(翁倩玉 wēng qiàn yù)の台湾での代表曲『海鴎』の作詞家でもある。(参考:Judy Ongg Fan Site
作曲者の湯尼は、翁清溪 wēng qīngxī の別名で、台湾POPSの創立者と言われている大作曲家らしい。詳細は百度百科の翁清溪のページ(中国語)をご覧頂きたい
翁清溪氏は1936年生まれで、様々な楽器を演奏でき、23歳のとき台湾駐留の米軍クラブで演奏を始め、28歳で早くも自らトニー大楽団というビッグバンドを結成したらしい。台湾で500曲以上のPOPSを作曲し、編曲に至っては数万曲。映画音楽の作曲も多く、『小城故事』『原郷人』等の映画にテレサ・テンの歌う主題歌を作曲している。
ちなみに平尾昌晃は1936年生まれなので、同年輩のPOPS作曲家ということになる。NHK FMの『ミュージックメモリー』には訂正コメントをお願いしたいものだ。