『ビデオニュース・ドットコム』でホワイトカラー・エグゼンプション

ホワイトカラー・エグゼンプションがビデオニュース・ドットコムの2007/01/15放送分でテーマとして取り上げられていた。僕の解釈も含めながら放送内容の最初の3分の1くらいをご紹介する。
ちなみにビデオニュース・ドットコムとは元共同通信のビデオジャーナリスト・神保哲生と、社会学者・宮台真司が司会をつとめるインターネット放送。視聴料として月額525円かかるが、さまざまな社会問題について、毎回、専門家をゲストに、放送コードやスポンサーの縛りがあるテレビ放送では絶対に聞けない過激な議論が聞ける。NHKの視聴料を払うくらいならビデオニュース・ドットコムを見るべきだろう。
まず米国と日本では労働法上の前提がそもそも異なる。日本にはヨーロッパと同じく労働時間の上限について罰則付きの法律があるが、米国には存在しない。
また企業文化の面では、欧米ではホワイトカラーが仕事の優先順位や量について、上司と交渉するのが普通であるのに対して、日本のホワイトカラーはふつうそのような交渉の余地をもたない。
日本では現状の法律下でホワイトカラーが働く上で大きな問題を感じていないばかりか、すでに「裁量労働制」というホワイトカラー・エグゼンプションにあたる制度が存在する。しかも管理・監督者に限るとされている「裁量労働制」が、すでに課長・係長クラスにまで拡大解釈され、適用されている。
それでもなお新しい制度を導入しようというのは、経営者側の一方的な意思としか考えられない。ではその目的は何か。
おそらくコンプライアンス(法令順守)が厳しく問われるようになったため、残業代の不払いを「合法化」したい経営者が、残業代を払わなくてもよい層を現在の「裁量労働制」に定められている「管理・監督者」より広げたいからではないか。
その他にもビデオニュース・ドットコムでは、信頼ベースの労使関係、日本企業の競争力の源泉、大店法などのネオリベラリズム的規制緩和法制との関係、「誰が主人公」の制度改革なのかなど、さまざまな興味深い論点が出されていた。それについてはぜひ放送本編を観ていただきたい。
放送の最後に宮台真司は不気味な予言をしていた。このホワイトカラー・エグゼンプションは法案としてあまりに未熟なため、今回は見送りになるだろうが、数年後に「休暇確保法」など聞こえのよい名前で再登場して可決されるだろう、とのことだ。
この予言が当たる前に、政権交代が起こっていることを祈りたい。今年は参院選の年だ。

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  1. zara's voice recorder

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