ホワイトカラー・エグゼンプション導入延期

どうやらホワイトカラー・エグゼンプションの制度導入は、とりあえず参院選挙後に延期になったようだ。以前にも書いたように、同調圧力の強い日本企業でこの制度を導入すれば「際限のない付き合い残業」という結果になるのは目に見えている。
この年末、僕の勤務する企業でも、とくにやることもないのに上司が部下のために「付き合い休日出勤」をしている様子が見られた。いままで僕が勤務した企業でもふつうに見られることだ。
また、日本企業の社員はホワイトカラー・エグゼンプションが当初想定していたような、年収800~900万円層の中間管理職であっても、同僚や部下と「群れ」で行動する。
結果的に僕のように仕事で必要な他は一人で行動し、昼食も誰かといっしょにとることはないし、雑談にも付き合うことなく、仕事に没頭するといった人種は、部下にも同僚にも疎んじられることになる。
もっとひどい場合は、自分たちで「群れ」を作るために、わざわざ「仮想敵」を作り上げることさえある。例えば、他の部署や経営陣を「仮想敵」として批判してみたり、上司を「仮想敵」にして「仲間はずれ」にしてみたりする。
試しにその「仮想敵」ゲームに参加したふりをして、いっしょになって彼らの「仮想敵」を批判してみると、期待どおりにこちらを「仲間」と見なして同胞意識を示してくれたりする。
僕はこのような日本的会社員の「仮想敵」ゲームや「仲間はずし」ゲームを、客観的にゲームとして見ることができるのだが、大多数の社員が無自覚に「仮想敵」ゲームにいそしんでいるのが日本企業の実態なのだ。
このように「群れ」の行動を基本とする社員がほとんどをしめる、同調圧力の強い日本企業に、ホワイトカラー・エグゼンプションを導入しても、制度がその理念どおりに機能するわけがない。この制度は、一人ひとりの自律した行動を基本とする欧米企業で生まれたものだからだ。