ワンセグで東京タワーのありがたみを再認識

auのワンセグ携帯(地上波のテレビ番組をデジタルで見られる携帯電話)W33SAIIを使い始めて4か月になる。はじめはどこでもテレビ番組を見られるのが便利だと思っていたし、今でも帰りの電車の中でカバンから単行本を出して広げるには短すぎる時間に、さっとポケットからとり出して使えるのは便利だと思う。
ただ、最近は電波の届かない場所が気になるようになってきた。週末いつも入りびたる近所の繁華街のマクドナルドやモスバーガーの店内にまったく電波が届かない。
同じ携帯電話の通信でもデータ通信なら、いたるところにアンテナが立っていて、同じマクドナルドやモスバーガーでもつながる。考えてみれば、ワンセグとはいえ普通のテレビと同じで、関東圏なら東京タワーから電波が出ているんだろうから、ちゃんと電波が届く高さにアンテナが立っているか、電波がまわりこめる場所でなければ視聴できないのは当然だ。
そこで思い出したのが、数年前、某大手不動産開発業者に勤めていた頃のことだ。その会社が都心に建てた超高層ビルのせいで、東京タワーからの放送電波が届かなくなり、難視聴区域になってしまった世帯に全社員が手分けして一軒ずつおわびの電話を入れたり、謝罪に出かけたりしたことがあった。
幸いなことに僕にはおわびの当番はまわってこなかったのだが、その会社は難視聴区域になった世帯にケーブルテレビを敷設する費用の肩代わりまでしていた。たぶん恐いお兄さんや、思想的に偏った方々もいたに違いないのだが、そういう場面では長年の用地買収のノウハウが大いに活かされたのだろうと想像する。
話がズレたが、ワンセグ携帯を使うことで、ふだん何気なく見ているテレビも、関東圏の場合、東京タワーからの電波が届かなければ「ただの箱」になってしまうということに改めて気づかされた。
だからどうしたと言われれば、とくに何の教訓も結論もない。いまだにテレビなしで生活できない僕は、近代化が足りないのか、過剰なのか、どちらなのだろうか。