いよいよ全国紙が藤原正彦氏『国家の品格』批判を開始

今日の日本経済新聞朝刊5面の「核心」というコラムで、日本経済新聞社のコラムニストが藤原正彦氏『国家の品格』を強烈に批判していた。そろそろ日経新聞のようなマスメディアも、藤原正彦氏を正面から批判する気になってきたということか。
「核心」の論旨は次のようなものである。江戸時代の日本はアダム・スミスが市場原理を理論化する以前から、すでに国内で市場原理にもとづく交易がさかんに行われていた。
「ベストセラーになった『国家の品格』で、著者の藤原正彦お茶の水女子大教授は『経済改革の柱となった市場原理をはじめ、留まるところを知らないアメリカ化』が損なった日本の品格を『武士道』精神の再興で取り戻せと訴える」
「『市場』活用の長い歴史を持つこの国(=日本)で、改革の試みを十把一絡げに『米国流の市場原理主義』と切り捨てるのは、福沢(諭吉)から日本の商人の例で市場メカニズムの説明を受けながら『西洋の流儀はキツイものだね』と評した幕府高官の現代版ではないか、と思う」
藤原正彦の議論はそうとう胡散臭いぞ、というごく常識的な認識が、日本経済新聞のような全国紙から少しずつ広がっていくことをぜひとも期待したい。そうしやって一人でも多くの日本人が、ありきたりの論理的思考能力と、何よりも「良識」を取りもどし、あの『国家の品格』という奇妙奇天烈なベストセラーはいったい何だったのだろうと、冷静にふり返ることができる日が、一日も早く来てほしいものだ。