江原啓之と美輪明宏による擬似「論理療法」

昨夜つけっぱなしのテレビで『オーラの泉』という、スピリチュアル・カウンセラー江原啓之、美輪明宏、TOKIOの国分太一が出演する番組が流れていた。江原啓之と美輪明宏がゲストの人生相談に霊能者的な観点(どんな観点だ?)から回答する番組だが、これも一つの論理療法かもしれないと考えた。
昨晩は釈由美子がゲストで19歳までの人生は悲惨だったなどの述懐をし、それに対して江原氏は、釈由美子の前世について断片的に語り始める。そして美輪明宏がそれをあざやかな手さばきで一編の物語にするという連係プレーだ。
釈由美子の前世は商家の美しい娘で、とある武家からの婚姻の申し出を断った上に、その武家の仇敵である別の武家の武士に思いを寄せている。断られた武家は娘の一家皆殺しを狙って家に火を放つが、娘だけは逃げのびて武士と駆け落ちする。最後には娘は花街に身を落とし、喉を短刀で突いて自殺した。これが江原啓之と美輪明宏が即興で創作した釈由美子の前世の物語である。
娘が自害したのが19歳だったので、釈由美子が19歳で芸能界デビューするまでの人生が悲惨だったのは当然で、美輪明宏いわく「19歳のときから、あなた自身のこの世界での本当の人生が始まったのよ」ということになる。釈由美子が舞台のスモークなどを嫌うのも、体調が悪くなるときには必ず喉から具合が悪くなるのも、すべて家に火を放たれた前世の記憶のため、というわけだ。
この物語が真実であるかどうかなど、カウンセリングの来訪者である釈由美子にとってはどうでもよい。来訪者にとって重要なのは、世界に対する悲観的な見方や考え方(認知)を変えることで、より幸福な人生を送るということである。
以前この「愛と苦悩の日記」でもとりあげた「ブリーフセラピー」の有名な事例に、すきっ歯の女性の症例があった。自分がすきっ歯であることを気に病んで暗い生活を送っていた女性に対し、セラピストは前歯の隙間からどれだけ遠くまで水を飛ばせるか、毎日練習することをすすめる。
職場の給湯室でこっそり水を飛ばす練習をしていた女性は、いきなりそこへ入ってきた男性にあやまって水をかけてしまう。それをきっかけに二人は交際するになり、めでたく結婚したという有名な症例である。
江原啓之と美輪明宏がやっていることも本質的には同じことである。来訪者は身の回りに起こる不愉快な出来事について、それらすべてが未来の悪い兆候だと思い込んでいる。その認知を変えるために、江原啓之と美輪明宏は、それは不幸だった前世の記憶が原因だという、霊感の強い釈由美子にとっては十分に説得力のある新しい解釈を提示する。
そして19歳のときに前世の影響から自由になっているのだと告げることで、釈由美子が今の悲観的な考え方を持ち続けることには、何ら根拠がないと納得させる。これで来訪者は認知を変えるだけでなく、今後の行動も変えるきっかけを与えられたことになる。
江原啓之のいかがわしい前世物語のでっち上げも、それが来訪者を説得でき、認知を変えることで行動も変える効果を持つなら、一定の価値はあると考えられる。細木数子がただひたすら自分の考え方(認知)を来訪者に対して、お説教がましく強制するのと比べると、江原啓之の方がカウンセラーとしてははるかに無害で、場合によっては存在意義さえあると言えるのかもしれない。

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