メルキオール『現代フランス思想とは何か』読書中

■最近書評がないとお思いの読者もいらっしゃるだろうが、いまJ.G.メルキオール著『現代フランス思想とは何か―レヴィ=ストロース、バルト、デリダへの批判的アプローチ』を図書館で借りて読んでいるところだ。邦題のとおり、現代フランス思想家3人に対する啓蒙主義の観点からの批判で、4年前の出版当時、たしか日本経済新聞の書評に取り上げられていたはずである。
それまでジャック・デリダの『エクリチュールと差異(上)』を面白く読んでいたのだが、比較的堅実なルソー読解の書『グラマトロジーについて』に比べると、いかにもデリダらしい言葉の戯れの側面が強くなっていて、かなり読みづらいことは否めない。
いっそのことデリダをバッサリ斬って捨てている本でも読んでみようかということで『現代フランス思想とは何か』を読み始めたというわけだ。メルキオールの「構造主義者レヴィ=ストロース」に対する評価は良い面、悪い面の両方にわたっているが、バルトについてはほぼ完全に斬り捨てている。辛うじて後期のセンチメンタルなバルトだけをプラス評価するにとどまっている。
その斬り捨て方が痛快で、この『現代フランス思想とは何か』は非常に面白い本である。肝心のデリダについてはこれからなので、読み終わったらまた書きたいと思う。