短命ドラマ『西遊記』に見る薄れゆく中国の影

■今朝の日本経済新聞に「上海の事業拡大見通しやや陰り」という記事があり、森ビルが外資系企業347社に調査したところ、今後三年間、上海で事業拡大が続くという見方が、一年前に比べ縮小しているとのことだ。その理由の一つに「反日」デモも含まれているという。
小泉首相が頑固に靖国参拝を続けていることと、麻生外相が外相でありながら露骨な中国脅威論をことあるごとに傍白してくれているおかげで、すっかり中国と日本の関係は改善のきざしが見えない。それに比べると、台湾や韓国との関係の良好さが際立つ。
中国と日本の関係が改善しようがしまいが、僕個人にはどうでもいいことで、米国政府が中国脅威論を捨てない限り、日本が単独で中国との関係改善にのりだせるはずもない。
フジテレビが並々ならぬ力を入れて1月から放送を始めた『西遊記』も、あっさり1クールで放送終了になったようだ。この外交的な雰囲気では、誰も中国の昔話など観たくもない。草なぎ剛が韓国なら、香取信吾は中国てなぐあいで、フジテレビが広告会社と組んで、妙な使命感を抱いて「こんなときこそ」という思いで『西遊記』を復活させたのかもしれないが、完全にあてがはずれたということか。
NHKで放送されている『宮廷女官チャングムの誓い』がアニメ化までされてしまう(『少女チャングムの夢』)ほどの、相変わらずの韓流ブームとは天と地ほどの差がある。
僕自身、中国語の勉強を再開するか、韓国語/朝鮮語の勉強をやり直すか考えた末、韓国語の文法入門書を購入してしまった。年齢や結婚生活のせいもあるかもしれないが、フェイ・ウォンの新譜はここ2年くらい出ていない。女子十二楽坊の他に日本で目立って人気のある中国出身アーティストもいない。
女子フィギアスケートで日本の良きライバルになるのも韓国人の少女。国際野球やサッカーで韓国と日本の試合は話題になるが、中国の話題はまったくない。卓球選手・福永愛の中国での活躍も、他のスポーツに比べるとまったくと言っていいほど報道されない。
一般の日本人が日常的に触れる文化領域から、中国の影が確実に退いていっている。