ケイト・ブッシュと円周率

■先週あたりからケイト・ブッシュ(Kate Bush)12年ぶりの新譜『エアリアル(Aerial)』をヘビーローテーションで聴いている。彼女の繊細で、ときに鋭い狂気をはらんだような声は今もって魅力的で、引き込まれるように聴き入ってしまう。Kate Bush - Aerial
聴き始めはあまり歌詞に注意を払わず、声と旋律とアレンジだけを楽しむのだが、くりかえし聴くうちに歌詞が耳に入ってくるようになる。そして昨日ようやく2曲目の『Pi』という曲が、本当に円周率を1桁ずつ歌っているということに気づいた。
「優しく紳士的で繊細な男/生まれながらに数字に憑かれ、深く魅せられ/円周率を夢中で計算し尽す/ああ、彼は実に彼の数字たちを愛している/数字が彼を果てしなく駆りたてる/偉大な円環へと/無限の円環へと/3.1415926535...」
思索的な歌詞と神秘的な声こそ、ケイト・ブッシュ固有の魅力だ。