リコール隠しと耐震強度偽装

■支離滅裂な言行で一躍、有名企業になったヒューザー。今回のマンション耐震強度偽装問題を、自動車のリコール隠し問題と比較すると、いかに不動産業界が消費者軽視の古い体質を残しているかがわかる。
自動車の場合は、設計に問題があろうと部品の強度に問題があろうと、消費者に対してその責任を負うのは、エンジニアリング会社でもなく、部品メーカでもなく、完成車メーカとされている。だからこそ、完成車メーカは外注先業者の選定にも責任を負う。電気製品のPL法だって、消費者に対する責任の所在という意味では、まったく同じ考え方だ。
ところが今回の醜い「罪のなすりつけ合い」を見ると、不動産業界では、なぜかこの消費者保護の基本的な考え方が通用しないようなのだ。少し前の森ビルの自動回転ドア死亡事故にしても、森ビルが全面的に責任をとるということがなかった。
完成品を販売する会社として、業者選定の責任や、業者の納入した設計図や部品・部材の品質チェック責任を負うのは当然だと思うのだが、なぜ不動産業界ではそうならないのだろうか。もう少しよく考えてみたい。