手のひら認証カードのナゾ

■今、某銀行が手のひら静脈認証付きのカードを年会費無料で作れると、ものすごい勢いで宣伝している。ただ、この件についてまったく理解できないことが一つある。
同行のWebサイトに最小のフォントで書いてある「ご留意事項」を、よくよく読んでみると、こんなことが書いてある。「クレジットカード機能・電子マネー『Edy』機能では身体認証(バイオメトリクス)をご利用いただけません」。えっ?手のひら認証って、カードの安全性を高めるための機能じゃなかったでしたっけ。ところが手のひら認証付きカードを作るには、クレジットカードと「Edy」の機能をつけなければいけない。しかもこの2つの機能については手のひら認証機能が使えない。
とすると、万が一カードを盗まれたら、たしかに銀行のキャッシュカードとしては手のひら認証で保護されるかもしれないけれど、クレジットカードとして買い物にじゃんじゃん使われたり、キャッシングされたりしたら、手のひら認証の意味がない。たしかにクレジットカードのキャッシングには利用限度額があるが、ショッピング利用可能枠の範囲内で何度も買い物されてしまえば同じこと。そうとは知らずに手のひら認証カードを作ってしまった人たちは別として、預金者側のメリットはほとんどない。全銀協は先日カード盗難の場合の賠償には応じない方針を発表したばかりだし、なのにどうして手のひら認証をあんなに大々的に宣伝しているのだろう。本当に不思議だ。