猫田さん

■先日も書いた矢口史靖・鈴木卓爾監督の『ONE PIECE 春コレクション』『ONE PIECE 秋コレクション』だが、ビデオの短編作品集で、そもそも矢口史靖がカメラ固定、カットなし、同時録音で、編集作業もアフレコも不要の低予算作品を作ってみようと発案して、盟友の鈴木卓爾監督に呼びかけたところから始まったらしい。
一つの楽しみ方として、『アドレナリンドライブ』で主人公の青年が追い詰められて部屋のカーテンに隠れるシーンや、ガス爆発など、矢口監督の長編作品の細かなアイデアの元ネタを見つけるということがある。春コレクションの『バニー』など、オチがはっきりしているものはコントと変わらないのであまり面白みがないが、矢口作品では『春のバカ』(春コレ収録)、『猫田さん』(秋コレ収録)など、脚本のアイデアが光る作品がある。それに対して鈴木卓爾作品は不可解さやハズシ方が微妙で、ハズシ具合がくどいものが多い気がする。