風間志織『冬の河童』

■風間志織監督『冬の河童』(1995年)を観た。『裸足のピクニック』の主演女優である芹川砂織が、ピアノ教室の生徒役でワンカット(2カットだったか)だけ出演しているからだ。DVDに予告篇も収録されていたのだが、何故か予告篇は鮮明に覚えていた。ちょうど『裸足のピクニック』や『この窓は君のもの』を観ていた頃なので、たぶん当時、名古屋のどこかの劇場で観たに違いない。
固定ショットと逆光のシーンが多い淡々とした映画で、感情表出を抑制した演出のわりに人間関係が複雑だ。写実的かというとそうではなく、河童に見立てた男の子と女の子が唐突に登場したりする。絵作りは非常に美しく、監督の作家性が前面に押し出された佳作とでも評すればいいだろうか。田辺誠一が俳優としてデビューした映画でもある。だからDVD化されているのだろう。